史上最高と言われる2019年のM-1。なぜあれほどの“神回”になったのか。出場した漫才師の連続インタビューでその答えに迫っていく。

 ミルクボーイの“衝撃”の直後に登場したオズワルド。「高速寿司捨てマシーン」など印象的なネタで7位に入ったが、初めてのM-1の自己評価はどうだったのか?(全3回の2回目/#1#3へ)

オズワルドの畠中悠(左、ボケ担当)と伊藤俊介(ツッコミ担当)

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「M-1は楽屋のお弁当がおいしい」

――1番に楽屋入りしたコンビは結果を出す、というジンクスはご存知でしたか? 前回は霜降り明星、今回はミルクボーイが1番だったそうです。ともに優勝しています。

畠中 えっ、そうなんですか。

伊藤 そんなん聞いたら、今度決勝行ったときは前日から入ります。

――ちなみに何番目に入ったか覚えてますか。

畠中 ぜんぜん覚えてないですね。

伊藤 なんも気にしないで弁当を食ってました。

――M-1のお弁当、おいしいらしいですね。

伊藤 そうなんですよ。入れ替わり立ち替わり届くんです。

畠中 3回ぐらい来たかな。僕は最初にカレーを食べちゃったんですけど、その後、肉の弁当が来て。あれもおいしそうだったな。

 

「神回になった“何割か”はニューヨークさんのお陰です」

――だんだん本番が近づいてきて、多少ドキドキしましたか?

伊藤 しますね。やっぱり笑神籤(えみくじ)を引く瞬間がいちばん。

畠中 1発目が怖かったですね。リハでも笑神籤を引くんですけど、そのときも1組目はドキドキしました。リハもニューヨークさんがトップバッターだったんですよ。

――そうらしいですね。

伊藤 というか、今回、みなさんに神回と言っていただいたうちの、何割かは、トップバッターを務めたニューヨークさんのお陰だと思います。屋敷(裕政)さんが、あんな頭おかしい感じになって(笑)。

トップバッターで登場したニューヨーク。審査コメント中に松本人志のダメ出しを受けて屋敷(右)が「最悪や!」と発言したことが話題に ©M-1グランプリ事務局

――審査員の松本(人志)さんに軽いダメ出しを受けて「最悪や!」と。あそこで2人が黙っていたら……。

伊藤 ピリッとした空気になっていたと思いますね。あそこ、戦わなきゃいけない人たちですもんね。ニューヨークさん、悪者なんですから。極悪人ですよ。

畠中 裏で僕らも大盛り上がりでしたから。

――2番手のかまいたちさんが高得点を出したときはいかがですか。