史上最高と言われる2019年のM-1。なぜあれほどの“神回”になったのか。出場した漫才師の連続インタビューでその答えに迫っていく。
ミルクボーイの“衝撃”の直後に登場したオズワルド。「高速寿司捨てマシーン」など印象的なネタで7位に入ったが、初めてのM-1の自己評価はどうだったのか?(全3回の2回目/#1、#3へ)
◆◆◆
「M-1は楽屋のお弁当がおいしい」
――1番に楽屋入りしたコンビは結果を出す、というジンクスはご存知でしたか? 前回は霜降り明星、今回はミルクボーイが1番だったそうです。ともに優勝しています。
畠中 えっ、そうなんですか。
伊藤 そんなん聞いたら、今度決勝行ったときは前日から入ります。
――ちなみに何番目に入ったか覚えてますか。
畠中 ぜんぜん覚えてないですね。
伊藤 なんも気にしないで弁当を食ってました。
――M-1のお弁当、おいしいらしいですね。
伊藤 そうなんですよ。入れ替わり立ち替わり届くんです。
畠中 3回ぐらい来たかな。僕は最初にカレーを食べちゃったんですけど、その後、肉の弁当が来て。あれもおいしそうだったな。
「神回になった“何割か”はニューヨークさんのお陰です」
――だんだん本番が近づいてきて、多少ドキドキしましたか?
伊藤 しますね。やっぱり笑神籤(えみくじ)を引く瞬間がいちばん。
畠中 1発目が怖かったですね。リハでも笑神籤を引くんですけど、そのときも1組目はドキドキしました。リハもニューヨークさんがトップバッターだったんですよ。
――そうらしいですね。
伊藤 というか、今回、みなさんに神回と言っていただいたうちの、何割かは、トップバッターを務めたニューヨークさんのお陰だと思います。屋敷(裕政)さんが、あんな頭おかしい感じになって(笑)。
――審査員の松本(人志)さんに軽いダメ出しを受けて「最悪や!」と。あそこで2人が黙っていたら……。
伊藤 ピリッとした空気になっていたと思いますね。あそこ、戦わなきゃいけない人たちですもんね。ニューヨークさん、悪者なんですから。極悪人ですよ。
畠中 裏で僕らも大盛り上がりでしたから。
――2番手のかまいたちさんが高得点を出したときはいかがですか。