五箇 30年も歴があるのに、キャスティングされなかったら、一生恨み続けますよね(笑)。
三宅さんだって聞いたときは「ああ、そうだよね」って。
三宅 かもしれないですね(笑)。いや、でもなあ、僕じゃない人がやっててもいいドラマだし、サウナは憎めないな。この30年、いろいろ引っ越したりもしましたが、引っ越した先の近所にサウナ付き銭湯があったり、比較的いい施設があったりするんです。それ目当てで引越してるわけでもなく、まったく意識してないのに。
磯村 サウナに迎え入れられてますね。
三宅 泰造君とバッタリ会ったこともあるもんね。
原田 うん。何回かある。
三宅 ていうか、『サ道』以前から会ってたもん。
磯村 へえ~!
原田 そうそう。まだ、このドラマの話なんて全然ない頃。三宅さんとは大河ドラマ『篤姫』で一回共演して。その後だったかな、「マルシンスパ」に夜中行って、ひとりでサウナに入ってたら、もうひとり入ってきて。サウナ入ってるときって、あんまり人の顔を見ないんだけど、その人がシューッシューッてオーラのようなものを発しているのを感じて。それでジーッと見てみたら三宅さんだった。もう、びっくりして。
三宅 何か出ちゃってたんですね(笑)。
原田 で、三宅さん、その時言ったの、僕に。「カツキさんに会ったことある?」って。「ないです」って言ったら、「今度サウナで会ったら声かけてみたほうがいいよ」って。
五箇 すごいなあ。『篤姫』の頃って、それもう10年以上前ですよね。
原田 そんな前かあ。だから、偶然さんが三宅さんだって聞いたときはすごく納得した。「ああ、そうだよね」って。
三宅 それでこのドラマに入ってからも2回ぐらい会って。
原田 偶然、偶然(笑)。
三宅 磯村君とも2回くらい会ってる。
磯村 偶然、偶然(笑)。
三宅 僕が入ろうと思ったら、奥の方で水飲んでて。距離があったけど、すぐわかった(笑)。
磯村 あれってなんでですかね。知り合いは後ろ姿でもすぐわかる。
五箇 いい話ですね~。磯村君がちゃんと先輩たちの薫陶を受けてる感じがすごくいいですね(笑)。
原田 うれしいよねえ。三宅さんが静岡に行くお仕事があったときに、磯村君に「静岡のいいサウナ教えて」って聞いて、磯村君、「ここは絶対いい」ってところを三宅さんに教えたんだよね。
磯村 お伝えしました。
三宅 で、僕、行ったのよ。「来たよ」って磯村君にLINEして。すっごい良かった。東名の沼津インターからすぐで。
五箇 なんていうところです?
三宅 「坂口屋」。屋上にサウナ小屋と、ジャグジーと、水風呂があって。掛け流しの温泉でね。だってもう、屋上から駿河湾の町並みが見えるんですよ。
磯村 うちの地元のお風呂を褒めてもらえると、なんかうれしいなあ(笑)。
三宅 あの辺はやっぱり水がいいよね、まろやかで。
【続きを読む タイトル: 三宅弘城「俺はこれからサウナに行くけど、どう?、って僕のクルマに乗せて…」 原田泰造、磯村勇斗と語る、サウナに憧れていた“あの頃”】
(撮影:釜谷洋史/文藝春秋)
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