あとはコーポレートアイデンティティ、CIも一新しました。留学中にCIの重要さをすごく感じていたので、ロゴやイメージを新しく統一することは、旧来のサウナが持っている古いイメージから脱却するにはかなり有効だと思ったんです。当時、知り合いがニューヨークのデザイン会社に勤めていて、彼に頼んで60万円かけてロゴマークを制作しました。やっぱり当時の会社の人からすると『ちょっと描いて60万とか泥棒じゃないか』みたいな感じでしたが(笑)」
選択肢を増やすことは、その国のサウナ文化を豊かにする
サウナ人口を増やすには、サウナのネガティブなイメージからの脱却が必要。金はいよいよサウナ室の大改革にも着手する。
「当時のサウナ室の主流は、110℃が当たり前の昭和ストロングスタイルでした。実は、ニューヨークから帰国するときに、ヨーロッパを回って帰ったんですが、そこでロウリュの衝撃を受けて。温度が80~90℃でもロウリュをすることによって、湿度が上がってすごく気持ちの良い汗がかける。これだ!と思って帰国してから研究し、ロウリュができるようなサウナ室にしたんです。それによって女性やサウナが苦手な人も入りやすい環境になったと思います。一方で常連さんからは、『寒い!風邪引くよ』ってすごくお叱りも受けましたけどね(笑)。