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 中温多湿設定と、テレビを置かなかったことについては、お客さんから不満の声が上がっていました。でもオートロウリュと、スタッフが水をかけてタオルを少し振ることで、だいぶ温度が上がって85~90℃ぐらいにはなります。どんなに文句を言われても当時は若かったので、お客さんのお声は全く気になりません(笑)。私だって子供のころから20年以上110℃のドライに入ってましたけど、こっちの方が断然いい!っていう根拠なき自信ですね(笑)。選択肢を増やすことは、その国のサウナ文化を豊かにすると思うんですよね」

 
 

老若男女みんなが楽しめる場所にしたい

「サウナという文化を作る」。常に客が絶えない人気施設のオーナーは、共通してこの言葉を口にする。そして、それらの施設すべてが他にはない付加価値を生み出しサウナ業界をけん引している。湯らっくすしかり、SaunaLabしかり、らかんの湯しかり。みな苦心しながらアイデアを生み出し、人に変人と言われながらも己のビジョンを貫き、10年後、20年後のサウナ業界を見つめながら、設備や人というリソースに惜しみない投資をしている。一朝一夕に人気施設になったわけではないのだ。

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「日本の温浴文化である銭湯も、男女が一緒に行けるのが良さだと思うんです。例えば今、食堂にいますけど、横のテーブルで男女が楽しそうに話している様って、なんか華があるじゃないですか。横浜駅直結という恵まれたロケーションなので、老若男女みんなが楽しめる場所にしたいなと。うちは上場企業の社長さんから学生さん、お年寄りの方まで、本当にいろんな方がいらっしゃるんですけど、こんなにみんなが平等に幸せに健康になれるものってあまりないですからね」