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 高校生のときに、サウナでたまにアルバイトをしていたんですが、9時を過ぎるとほとんどの店が営業してないので、エレベーターを手動で動かさないといけなくなるんです。当時7階が入り口だったんですけど、お客さんが来たら7階のボタンを押してドアを開けてお客さんを降ろして、また1階に戻って、また来て……を繰り返して。女性のお客さんもいましたが当時はお金持ちのマダムやわけありの女性も多かった。あとは水商売関係の方が前日の酒を抜きに来たり、夜、お店が終わった後に来たり。最高で1万円のチップをくれた人もいましたね(笑)。

 そんな感じで何となく学生時代から家業を継ぐんじゃないかなっていう雰囲気でして。ただ、海外を見てみたいという思いもあり、アメリカに留学したんです。米国の修士課程では職場での経験が要求されるので、ハイアットホテルとニューヨーク大学(NYU)のカフェで働きながら、大学院でホテル経営を学んでいました。

 NYUは学費が高いのでLAにある公立の短大で必要な単位も取得しました。休みはほとんどありませんでしたが、あまり苦にはならなかったです。主に夜勤でしたので、朝一でゴルフ行ってたりもしてましたし(笑)」

横浜の街を一望できるサウナ室
 
 

1人でも多くの女性のお客さんに来ていただきたかった

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 米国留学から帰国した金。当時の最先端ホテルビジネスのエッセンスを導入しようと会社に提案するが、創業者社長だった父の理解は、簡単には得られなかった。