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音楽が終わり照明が明転すると、サウナ室は割れんばかりの拍手に包まれる。その間15分。一連のながれはまるでエンターテイメントのライブステージを見ているかのよう。一点違うのは、身体を流れる大量の汗の存在だ。
これが、今サウナ界を席巻している“ショーアウフグース”の世界である。コワーキングスペース、リモート会議ブースに100人同時に入れるサウナシアター。常に最先端の設備を備えサウナ業界をけん引してきたスカイスパ。その代表、金憲碩(きんけんせき)の人生も波乱万蒸だった。
エレベーターボーイから始まったサウナ修業
「父が経営者で、韓国から日本に渡ってきて『これからは健康の時代だ』ということで1968年に今の前身のスカイサウナをスカイビルに創業しました。昔のスカイビルは11階建てで、子供のころからスカイサウナにもよく遊びに来ていたんです。家族でサウナに入って、そのあとビルの中で食事して。その旧いスカイビルは平成元年に取り壊しが始まって、1996年にリニューアルして今の形になりました。