「ラーメン・つけ麵・僕イケメン!」のフレーズで一躍ブレイクした狩野英孝。2023年でデビュー20周年を迎える狩野は、『爆笑レッドカーペット』をきっかけに、少しずつテレビの仕事も増えてきたという。しかしデビュー直後に仕事が増えたことで、周りに話せないことも……。(全2回の1回目/後編を読む)

©鈴木七絵/文藝春秋

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「マネージャーの電話がひっきりなしに鳴る……なんて体験したことない(笑)」

――狩野さんは、2003年にピン芸人として活動がスタート。狩野さんがブレイクしたきっかけはいくつかあると思いますが、ご自身ではどう感じますか?

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狩野: 僕が25~26歳くらいのときに、『爆笑レッドカーペット』っていう、フジテレビの特番に出させてもらったんです。2007年くらいですかね。そこで、初めて全国放送のゴールデン番組に出て、ドッカンドッカン笑いをとって、オンエアされた翌日は、M-1で言う、マネージャーの電話がひっきりなしに鳴る……ってことはなかったんですけど(笑)。

――はい(笑)。『爆笑レッドカーペット』にもあった、「ラーメン・つけ麵・僕イケメン!」は、キャッチーですよね。

狩野:当時、街を歩いても、狩野英孝って名前よりも「あ、僕イケメンの人だ!」って、言われたりして。

©鈴木七絵/文藝春秋

 ちょうど、時代もショートネタとかリズムネタがブームだったんですよ。小島よしおさんとか、髭男爵さんとか、藤崎マーケットさん、などなど。

 そのあたりから、ちょっとずつだけど、色々な番組に呼ばれるようになったのかな。

――ナルシストキャラが浸透していきましたね。

狩野:ただ、どの番組に出てもナルシストキャラでいたり、「ラーメン・つけ麺~」を言わないといけないような気にもなったりもして……。まぁ、はじめはそれでも僕を覚えてもらえるし、良かったんですよ。でも、次第にディレクターさんから「ラーメン以外に、他にないですか?」って聞かれて。「赤貝・ミル貝・ナイスガイ!」とか「スタッフゥー」って、色々レパートリーも増やしたんですけど、また違う番組で「新しいの、無いですか?」って、とにかく新ネタを求められて。そこは、ちょっとハードでしたね(笑)。