「なぜか結婚できないウチの子」に悩む親は多い。しかし、現在の30、40代がいかにして婚活に励んでいるか、その苦労を知らない親も多い。

 ここでは、自身も2人の未婚の息子を持つ母親であり、長年家族問題を取材してきたジャーナリストの石川結貴さんによる『ウチの子の、結婚相手が見つからない! 親の代理婚活でわかった「結婚の壁」』(文藝春秋)より一部を抜粋。

 34歳で婚活を始め「結婚なんていつでもできる」と思っていた女性が、マッチングアプリや結婚相談所に登録して痛感した“認識の甘さ”とは……。切実な体験談をお届けする。(全4回の4回目/最初から読む)

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結婚なんていつでもできると思っていた

「婚活って一口に言っても、20代と30代では全然違うんです。30代、特に35歳になったらガーンって言うくらい厳しくなるけど、私は自分がそうなるとは思っていませんでした。まわりにいる未婚の女友達も、だいたいそんな感じですね」

写真はイメージ ©maruco/イメージマート

 川上由香さん(仮名・39歳)は都内で一人暮らし、大手メーカーの管理職を務めるキャリア女性だ。20代のころは仕事に熱中しながらも、何人もの男性との交際が途切れることがなかった。川上さんは「結婚なんていつでもできる」という自信があり、「焦らなくても大丈夫だろう」と余裕すら感じていたという。

 31歳のとき、同じ歳の男性と交際がはじまった。彼が川上さんの部屋に泊まりに来たり、「同棲しよう」と言われたり、いつ結婚してもおかしくない関係だった。ところが男性からは一向に具体的な話が出ず、川上さんが結婚を話題にしてもはぐらかされてしまう。

 1年、2年と交際期間が長くなるにつれて焦りが増すだけでなく、このころ川上さんは別の悩みも抱えていた。北関東にある実家の母親からのプレッシャーだ。

「母は短大を出て、ほんの少し働いただけで大企業の会社員だった父と結婚しました。5歳上の兄と私を育てる専業主婦だったから、女が結婚して子どもを持つのはあたりまえ、そのためにも若いうちに結婚しなくちゃダメ、そういう考えが強かったんです。30代になっても独身の私が恥ずかしい、どうして人並みにお嫁にいけないのかって、一方的な価値観で責められるのがたまりませんでした」