結婚相談所を介した婚活では、見合いが成立し、仮交際に進む合意ができた時点でカウンセラーから相手の連絡先が知らされる。双方が直接メッセージ交換するまでには、相応の手間と時間がかかるわけだ。
一方、マッチングアプリでは双方が〈いいね〉のアクションボタンを押したり、相手からの〈いいね〉に〈ありがとう〉と返すだけで「マッチング成立」となり、直接のメッセージ交換ができる。
さらにマッチングアプリでは、異性の会員から受け取った〈いいね〉の数がそれぞれのプロフィール画面に表示される。川上さんの場合で言えば、気になる男性のプロフィールとともに相手の〈いいね〉数を確認することで、ほかの女性からも人気があるのか、それとも全然相手にされていない人なのか、アプローチの目安にもなる。
「私は男性に〈いいね〉を送るのを日課にしてただけじゃなく、マッチングが成立した相手を常時5人キープしてました。婚活を知らない人から見たら掛け持ちなんてとビックリされるかもしれませんが、それくらいやらないと精神的にキツイんですよ。5人のうちの誰かとダメになっても次があるってなれば、またがんばろうって切り替えられる。逆にマッチングしてる人が誰もいなかったら、もういいや、やっぱり私はダメだってやる気が落ちちゃいますから」
相手の経歴に母親は難色を示したが両親に直談判
結婚相談所やマッチングアプリを通じて50人以上の男性と見合いやデートを重ねたが、成果は出なかった。あと一年つづけてダメなら結婚はあきらめよう、そんな心境で38歳を迎えたとき、マッチングアプリでキープしていた5人のうちのひとりの男性と対面することになった。相手は40歳のバツイチ(1回の離婚歴)で、川上さんは「三番手」にランク付けしていたが、実際に会ってみると思いのほか意気投合した。
「これといって突出したところはない人ですけど、話していて楽しかったんです。お互いにお酒や食べ歩きが好きで、彼のほうは料理などの家事も任せろって明るく言えるタイプ。バツイチのせいか女性を年齢で切ったり、子どもがほしいと押しつけるようなこともありません。2回目のデートで一緒にお酒を飲みに行って、自然な感情でこの人とつきあいたいなと思えました」
川上さんはすぐさまマッチングアプリをやめて男性との交際をはじめた。互いに結婚を意識するのに時間はかからず、双方の親にも報告をした。だが川上さんの母親は男性との結婚に難色を示し「マッチングアプリで出会った人は信用できない」、「バツイチの人なんて」と相変わらずの考えを押しつけてきた。