「次に嘘をついたらどうなるかわかりませんよ」

――意外だったんですが、毎日厳しい尋問を受けるのかと思ったら、警察もKGBも尋問自体はほとんどなかったようですね。

照井 自分に対する質疑応答みたいなのは、最初と12月4日と2月6日にしかなかったですね。

――2月6日の尋問では、撮り鉄仲間の佐藤さん(仮名)の情報を聞かれた際、佐藤さんに迷惑が及ぶのを恐れて「知らない」と答えたら、KGBからLINEの履歴を突きつけられて、「次に嘘をついたらどうなるかわかりませんよ」と告げられていますね。その時、どんな感情でした?

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照井 全部見られたな、もう隠し事できないなと思いましたね。隠している自分も悪いんですけど、佐藤さんは海外旅行のことなど色々と教わった一番の恩師みたいな人で迷惑かけたくなかったんです。情勢が落ち着いたら、佐藤さんが今後ベラルーシに行くこともあるかもしれませんし。拘束時に変にAndroidいじったのがバレて、さらに情報隠しているから、あっちからしたらそりゃ言いたくなる気持ちも分かるんですけどね。

 

――「どうなるかわからない」と言うのは、いかにもな脅しですよね。前の尋問から2ヶ月、KGBはスマホの中を解析していたわけですよね。スマホの中を全部見られるなんて、犯罪捜査とか関係なく怖いですよね。

照井 そうですね。変なアプリを入れられてないか心配しました。結局、スマホは没収されているんで、もう無いんですけど。でも、そのスマホは実は処分まではされていなくて、まだ監視されている……という可能性もゼロではないと思います。

――著書ではスマホがゴミ袋のようなものに入れられる瞬間が書かれていましたが、その後どうなったかは見てないからわからないんですか。それも怖いですね。

照井 もう知ったこっちゃないし、どうしようもないですね。生身で出られているから、それだけでもとは思いますね。

――日本で問題になるような、ストーリーに沿った自白強要みたいなのはなかったんですか。

照井 認めないと延々と同じ質問をしてくるのはありました。「つながりはないんですか?」「ないですよ」と言っても、その数分後にまた同じような質問されるみたいな。もうずっと同じ質問を何回も「違います違います」みたいに言っても、否応なく聞いてくるみたいな。