――帰国後にお父様は手紙の中で、「今回の体験を出版するのは炎上して家族に迷惑なだけ」と照井さんが出版することを見透かして、先手を打って止めに入られていましたね。それでも出版する理由は本に書かれていますが、お父様は出版のことをご存知なのですか?

照井 いえ、言っていませんでした。時間の問題と思いますが、今更戻れないし、自分から説明することもないです。こっちは成人しているし、向こうに迷惑が及ぶことはほぼないと判断しました。

改めて関係者に伝えたいことは?

――では、本やこのインタビューを読んだ方、そして関係された様々な方にお伝えしたいことはありますか?

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照井 自分の反省もあるんですけど、なんでこのようなことが起きてしまったのかを書いているので、気になる方や興味ある方は本を読んでみてほしいのと、日常では起こりえない稀有な出来事もあるので、非日常的な世界で飲み込みにくいとは思うんですけど、こういうことが実際に起きたんだよっていうのを知ってほしいです。

 

 そして、本当に在ベラルーシ日本国大使館の方々には頭が上がらないですし、領事面会させていただいたのに、突然リトアニアに解放されたために、メールや電話で感謝をお伝えはしたんですけども、直接ご挨拶できなかったのはちょっと悲しいです。長い間お世話になりましたし、家族と連絡をとって、物資を送っていただいて、本当にありがとうございました。

 大使館の人たちがいなければ、あの厳しい環境の中で生活できていなかったし、苦しい環境の中でも楽しさを見つけられたから、なんとか過ごすことができたと思います。そして、急に出国したあと、在リトアニア日本国大使館の人にもお世話になりました。ご迷惑をおかけしたお詫びと、お礼を、改めて申し上げたいです。

撮影=佐藤亘/文藝春秋

※2026年4月10日現在、外務省はベラルーシ全土に高い危険情報を発出しています(ウクライナとの国境周辺地域で危険レベル4〔退避勧告〕、それ以外のベラルーシ全土で危険レベル3〔渡航中止勧告〕)。不要不急の渡航の中止、滞在中の場合は早期出国が強く求められています。

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