人気和食店「賛否両論」店主の笠原将弘さんが敬服する京都の料亭「菊乃井」に婿入りし、4代目として活躍する村田知晴さん。笠原さんの新刊『ちゃんと食ってるか!? 笠原将弘のご自愛めし 健康になれる(かもしれない)春夏秋冬の問答レシピ』(小社刊)発売を機に、料亭における女将の存在や料理人と家族の関係、和食の本質と未来を率直に語り合いました。(全3回の3回目/最初から読む)
「もう徹子の部屋みたいなもんだから、やめられない」女将さん
――村田さん、若女将の紫帆さんはいま育休中ですか。
村田知晴さん(以下、村田) 育休中ですねえ。いつまで休むんですかねえ。以前は妻が昼に出て、女将さんが夜に出てたんですけど、いまは女将さんが昼夜昼夜、もう大変。
笠原将弘さん(以下、笠原) でもしょうがないよね、女将さんがお店の顔みたいになっちゃうとね。女将さん目的で来る人もいるし。もう「徹子の部屋」みたいなもんだから、やめられない。
村田 あはは、「徹子の部屋」。本当にそうですね、やめられない。女将さんには必ずいて欲しいと希望されるお客さまもいらっしゃいますし、大将もそうですけれど、女将さんも本当にすごいなと思います。
笠原 僕も一回ね、50歳の誕生日を京都の「菊乃井」さんでやらせてもらってね、最高でしたよ。料理もおもてなしも素晴らしくて、大将自らの案内でお部屋も見せてくれて、女将さんも本当にもうずっと来てくれて、よかったです。次は還暦やりたいなって(笑)。
村田 ありがとうございます。
笠原 知晴さんたちの結婚にまつわるいろいろもインタビューで読みましたよ。(大将の)娘さんがご実家の仕事を内緒にしてたとか、顔合わせまで絶対に実家に招かれなかったとか、大女将から「『菊乃井』の娘やって、言わんときよしって、紫帆に言うときましたんや」って後になって言われたとか、コントみたいだなと。
村田 びっくりしましたよ。それを私に言うかと思いましたもん。
笠原 まったく比べものにならないけど、うちにも娘がふたりいて、父親が料理人だっていうことは自分たちからは絶対に言わないね。俺がたまにテレビやYouTubeで娘の話をするとすごい嫌がられて、「あんまり私の話とかしないでくれる」って。
村田 あはははは。
笠原 嫌みたい。
――料理人の娘さんや息子さんってどんな感じなのかなと、いまお話を伺って想像しました。荷が重いといいますか、いい意味で、大きなものなのでしょうか?
笠原 どうだろう、娘についてはとくに(店を)継ぐ必要もないし。娘たちいわく「予約とってとか言われるのが嫌だ」「一番めんどくさい」っていうところもあるみたいだけれども。
村田 うちの妻は、もう嫌で嫌でしょうがないって言ってます。40歳を過ぎてもいまだに言ってますが、もうしょうがない、私がやるか、みたいな感じにはなってます。

