水増しが起こったのかは「いつからか検証できない」
中川雅治 環境相
「いつからか検証できないくらいであって、長い間のやり方を踏襲してきた」
『報道ステーション』 8月28日
31人の水増しがあった環境省の中川雅治環境相は、「長い間のやり方を踏襲してきた」と明かした。実際、各省庁でこのような水増しがいつから始まっていたのか、まったくわかっていない。
また、中川氏は「障害者手帳の有無を確認する必要性を認識していなかった。認識が不十分なまま長年、(有無を確認しない)やり方が続いていた」「個人情報もあって確認しづらかった面もあると思う」と釈明した(朝日新聞デジタル 8月28日)。
福島大学の長谷川珠子准教授は「対象となる障害者は原則、障害者手帳を持つ人ということは国が障害者雇用促進法を改正するたびに説明している。各省庁の理解していなかったという理由は信じがたい」と指摘している(日本経済新聞 8月28日)。
「人のせい」×「勝手な基準」の合わせ技
小野寺五典 防衛相
「厚労省からしっかりとした指導を受けていない中で、健康診断とかそういうものを合わせて人数としてカウントしていた」
『報道ステーション』 8月28日
315人の水増しがあった防衛省の小野寺五典防衛相は「厚労省からしっかりとした指導を受けていない」と釈明し、健康診断の結果にもとづいて障害者を水増ししていたことを明らかにした。人のせいにした上で、よくわからない勝手な基準を持ち出している。
小野寺氏は「対象となる障害者の範囲について、厚労省と防衛省の認識の共有が十分でなかった」とも釈明しているが(朝日新聞デジタル 8月28日)、だから「障害者手帳を持つ人」なんだってば。
石井啓一 国土交通相
「数が多いのは、母数が多いということにもよるかと思います」
国土交通相ホームページ
障害者雇用人数の不正算入が約600人に上った国土交通省の石井啓一国交相はで「あってはならないことと重く受け止めており、深くお詫びを申し上げます」と謝罪。
原因については「厚生労働省のガイドラインと異なり、幅広く捉えて、障害者手帳等の確認を行わずに計上していたことによるものと報告を受けております」と他の省庁と同じく障害者手帳の確認を行っていなかったと話したが、国土交通省が2番目に水増しの人数が多いことを指摘されると「母数が多いということにもよる」とかわした。