そこで、バーベキューやカレー作りという体にして、言い訳できるようにしたのかもしれません。理由はどうあれ、恐ろしい事件です。
遺体を隠し通せば、罪から逃れられるはずだ――。そんなふうに思う殺人犯は少なくありません。
遺体が見つからなければ事件にならないわけではありませんが、立証するのは難しくなります。神隠しのように突然いなくなったとしても、人間関係に病んで連絡を断ち、どこかの山奥・離島や海外で生活している可能性も、ゼロではありません。手がかりや不審な点がなければ、警察も容易に捜査できないでしょう。
しかし、どんなに巧妙に遺体を隠したとしても、部屋にはその痕跡が残っていることもあります。その事例を二つ、紹介します。
遺体が溶けるまで大きな鍋で⋯
はじめに紹介するのは、平成22(2010)年11月下旬に東京都八王子市で起きた殺人事件。現場は、ビルの6階のホストクラブです。従業員の男ら3人が共謀して、ホストクラブの経営者を拳銃で射殺しました。
経営者は自らもホストとして活動していましたが、暴力的な人物として恐れられており、周囲からかなり反感を買っていたようです。
犯人たちは収納ボックスに遺体を入れると、3人のうち1人の自宅アパート、そして実家へと運搬。その後、実家では父親が加わり、遺体隠蔽工作を行います。ラーメン屋にあるような大きな鍋に遺体を入れ、強アルカリ性の薬品を混ぜて煮込み、溶解させたのです。犯人たちは身体が溶けるまで、朝まで一晩中煮続けました。