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「歴史カード」も「放射能カード」も韓国は被害者?

 韓国政府は、なぜいま放射能問題をくどいほど持ち出すのか。それは、この問題が「日本の弱み」だと認識しているからだ。原発や放射能の問題を持ち出せば、日本は反論してこない。韓国はそこを突くことに力を注いでいる。「韓国国民は放射能問題の被害者なのだ」と訴えることで、黙り込む日本に対して自らを優越した立場に置くことができると考えているのだろう。

 実際に韓国のテレビは、権局長からの苦言を西永公使が困ったような表情で聞いている様子を、殊更に何度も放映していた。日本政府関係者によると、日本は韓国から要求があった放射能問題に関係する情報は逐次伝えているが、日本側が対応しているその事実すら認めようとしないという。

 この放射能問題をちらつかせる韓国の手法は、何かと似ていないだろうか。慰安婦や徴用工などの歴史問題である。これらの歴史問題では「人権」を盾に、日本との合意や協定で解決済みの問題であるにもかかわらず、文在寅大統領自ら「解決していない」と蒸し返し続けている。

釜山の日本領事館前の慰安婦像を見学する大統領候補時代の文在寅氏 ©YONHAP NEWS/アフロ

 放射能問題では「韓国国民の不安と健康と安全」を掲げている。「歴史カード」も「放射能カード」も“韓国が被害を受けた”と強調する。

 GSOMIAの破棄は日本だけでなく、韓国側にもデメリットがある。だが、福島の放射能問題は韓国にとって、ひたすら日本を従わせることができる好材料なのだ。韓国は「放射能カード」にうま味を感じ始めている。