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2019年M-1・全員インタビュー なぜ“神回”になったか

2年連続決勝 見取り図が語るM-1緊張のヒドさ「上京する新幹線で2時間タバコ吸ってた」

2年連続決勝 見取り図が語るM-1緊張のヒドさ「上京する新幹線で2時間タバコ吸ってた」

漫才師・見取り図インタビュー#1

2020/03/29
note

盛山 先頭は先頭で、臨死体験をしたと思うほど緊張しましたが、待ったら待ったで、こんなに苦しいんや、と。1番以外は誰の後かということも関係してくるので、考えることも多くなってくる。あそこは壮大なる人間心理の実験場みたいなところですよ。究極の緊張状態にあるので。口数が多くなるやつもいれば、僕みたいに喫煙所ばっかり行ってるやつもいる。芸人の控えスペースだけ映した1時間番組とか見てみたいですね。

リリー とくに4番目のクジが引かれるときは震えてました。

 

すゑひろがりずは「最高の4番手」だった

――2番手のかまいたちさんが660点、3番手の和牛さん652点と立て続けに高得点が出たあとですね。

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盛山 あのときは、めっちゃ焦りました。言ってしまえば、フルコースの序盤でメインディッシュが2皿出ちゃったわけですから。この後、どんな料理が出てきても味気なく感じちゃうんじゃないかって。この順番はやばいやろ、って感じでしたね。

 

――やはり、4番目だけは避けたいと?

盛山 嫌でした。くじが出てきたときのインパクト、“瞬間最大風速”はあそこが最大でしたね。メンタルのえぐられ方が、やばかった。でも、あの場面、すゑひろがりずさんは「行かせてくれ」ってほんまに言ってた。あそこの場所にいると、心の声が思わず出ちゃうんですよ。

リリー すゑひろがりずさんは「最高の4番手」だったと思います。あそこですゑひろがりずさんじゃなかったら、大会の流れも変わっていたでしょうね。

ニューヨークの松本さんへの「最悪や!」でほぐれた

――いろいろなコンビの方がトップ出番のニューヨークのとき、審査員の松本人志さんが、「笑ってるツッコミが好きじゃない」といった趣旨の発言をし、それに戸惑ったと話していましたが、2人はどう感じていましたか。