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2019年M-1・全員インタビュー なぜ“神回”になったか

「お前らもようやったで」M-1で見取り図がミルクボーイに負けたとき 勇気づけた先輩芸人とは

「お前らもようやったで」M-1で見取り図がミルクボーイに負けたとき 勇気づけた先輩芸人とは

漫才師・見取り図インタビュー#2

2020/03/29
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盛山 僕、よう噛むんです。それにしても、ああ、M-1でも噛むのかと思いました。仕上げ切ったつもりやのに……。M-1は、やっぱ、魔物が住んでますわ。

リリー あそこはちょっと動揺しましたね。僕も次のセリフが飛びそうになりました。

 

――ミスをした瞬間、「すいません! お昼、爆竹食べました!」ってスッと出てきましたが、あれは事前に用意していたセリフなんですか。

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盛山 よう噛んできたからこそできた対策です。あの場面、言うか言わまいか、一瞬、悩みましたけど、ウケたので言って正解でしたね。人によっては、ネタの一部と思ってくれる人もいるんで。

――確かに、それも思いました。わざと噛んだ振りをしたのかと。

盛山 そんなん、ゲキムズですよ。

リリー それができたら、むちゃくちゃうまい。

 

松本さんの「ズボンの裾が……」発言

――得点は全員、90点台前半。トータル649点と暫定3位につけました。

リリー 例年やったら、僕ら6組目だったんで、このまま上位3組で最終決戦に進めるパターンもあるじゃないですか。でもここから、さらに盛り上がっていきましたからね。いつものM-1とは違いましたね。

――松本さんの審査コメントで、ジョークでしょうが、盛山さんのズボンの裾がブーツにかかっていて、それが気になったという話がありました。あのスーツは2日前に届いたばかりの新しいものだったんですよね?  前年、初出場のときもやはりスーツを新調したのですか?

盛山 しました。気持ちがいいんで。ただ、昨年は、あれを作ってくれたスタイリストさんはテレビを観ながら、頭を抱えていたそうです。やってもうた……と。もちろん、僕はぜんぜん気にしてませんよ。

――裏に「M-1 2019チャンピオン」という刺繍が入っているんですよね。