文春オンライン

2019年M-1・全員インタビュー なぜ“神回”になったか

霜降り明星の“記録更新”ならず 「どーもー、からし蓮根です」の「ど」でわかったM-1の厳しさ

霜降り明星の“記録更新”ならず 「どーもー、からし蓮根です」の「ど」でわかったM-1の厳しさ

漫才師・からし蓮根インタビュー#1

2020/04/12
note

「M-1の出囃子をアラームにして……」

青空 肩を叩き合いましたね。がんばろうみたいな。そんなこと、したことないのに。

――出囃子が鳴って、せりあがり、目の前に舞台とお客さんが現れたときはどうでしたか。

 

青空 関西の賞レースにも出ていたので、それと、そんなに違いは感じませんでした。審査員席も思ったより遠かったので、そんなに気になりませんでしたし。

ADVERTISEMENT

伊織 たしかに思ったより遠かったな。

 

――登場していくときのイメージトレーニングのようなものはしていたのですか。

伊織 僕は出囃子をアラームにしていました。

――「Yes we can, can, can……」という、あの激しい音で起きていたわけですか。

伊織 起きてました。あれで慣れてたというか、慣れるようにしていましたね。お陰で、落ち着いてはいました。ただ、足はずっと震えてましたね。

青空 僕も、笑いとか周りの声はしっかり聞こえてたんだけど、なんかいつも通りにできていない感じがありました。気持ちと体がばらばらというか。

伊織 リズム悪かったな。

霜降り明星の“再現”も期待されたが……

――2017-18年の「ytv漫才新人賞」で霜降り明星が優勝して、そのまま年末のM-1で王者になりました。そして、今度は、2018-19年のytvでからし蓮根が勝ち、同じようにM-1も獲るのではないかという見方もありました。ただ、M-1決勝のときは、ytvのときのように序盤からどんどんエンジンがかかっていくような感じがありませんでした。