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2019年M-1・全員インタビュー なぜ“神回”になったか

からし蓮根が振り返るM-1 「カオスすぎた」上沼恵美子さん突然の“和牛説教事件”

からし蓮根が振り返るM-1 「カオスすぎた」上沼恵美子さん突然の“和牛説教事件”

漫才師・からし蓮根インタビュー#2

2020/04/12
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青空 百戦錬磨の芸人たち、全員がオタオタしてました。

――審査員評におけるハプニングはこれだけではありませんでした。松本さんが「おそらく(からし蓮根は)本調子じゃないんだろうな」と言ったら、オール巨人師匠が「本調子やったと思いますよ」とツッコむという。突然のコメントに、カメラワークもまったく付いて行けていませんでした。

伊織 あれも、びっくりしました。巨人師匠には、師匠のお店で長いことバイトをさせてもらっていて、ずっとお世話になっていたので、たぶん、何か言いたかったんやと思います。

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――上沼さんの発言が長引いたせいで、このあと、自分に振られることがないまま終わってしまうかもと思ったんでしょうね。

青空 僕もそう思いました。上沼さん、志らくさん、松本さんと3人もしゃべったので、巨人師匠までは回らんやろうなと。でも、言うてくれましたね。

「松本さんか、オール巨人師匠か」究極の選択

――ずっと見てきた伊織さんをこの場で見られて「感動している」と。人情家のオール巨人師匠らしい言葉でした。あと「なんべんも『芸人やめ!』と言った」というエピソードもよかったですね。

伊織 絶対、言いたかったんだと思います。「つまらん!」ってお客さんにおしぼりを投げつけられたというエピソードも。

――その話、私も聞いたことがあります。ただ最後、今田さんに「正直、調子よかったん?」と聞かれたときは、お2人ともしどろもどろになっていました。

青空 松本さんに本調子でなかったと言われたので、最初は、長いものに巻かれて、本調子じゃなかったですと言うつもりやったんですけど、巨人師匠に本調子ですよと言われたんで、もう、訳わからなくなって。

伊織 いや、もう、あの場ではどっちとも言えなかったです。松本さんと巨人師匠のどっちをとるのか……僕も意味わからなくなってたんで。

 

(【続き】からし蓮根が隣で目撃「上沼恵美子さんに説教された和牛さんはM-1当日の夜に……」​ を読む)

写真=山元茂樹/文藝春秋

からし蓮根/杉本青空(ツッコミ担当)と伊織(ボケ担当)のコンビ。青空は1994年2月2日熊本県出身。伊織は1993年9月12日熊本県出身。九州学院高校(熊本市)の同級生で、大阪NSC(35期)へ。2013年結成。2019年ytv漫才新人賞優勝。

M-1では15年、16年に準々決勝進出、17年、18年に準決勝進出。19年に初の決勝進出で6位に。

からし蓮根が振り返るM-1 「カオスすぎた」上沼恵美子さん突然の“和牛説教事件”

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