史上最高と言われる2019年のM-1。なぜあれほどの“神回”になったのか。出場した漫才師の連続インタビューでその答えに迫っていく。

 最終決戦の「高齢化社会」のネタもウケたぺこぱ。3位に終わったものの、大会後は仕事が殺到、一気に“売れた”。そんな2人あえて聞いてみた。今年もM-1出ますか? (全4回最終回/#1#2#3へ)

ぺこぱのシュウペイ(左、ボケ担当)と松陰寺太勇(ツッコミ担当)

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「ミルクボーイ6票、かまいたち1票」どう思った?

――2本目は出だしから、お客さんも完全に受け入れてくれている雰囲気がありました。

松陰寺 僕らのネタは変化球なので、2球連続はさすがに通用しないかなと思ったんですけど、いい意味で裏切られましたね。

――最終決戦は、さらに頭を振ってました。

松陰寺 そうそう。「ファ、フィ、フ、フェ、フォ」の発音もちょっと多めにして。

――「ふぁいかた(相方)、なんて、いいふぉふぉろがまえ(心構え)だ」と(笑)。

松陰寺 もうどうせなら過剰なぐらい使っちゃえ、って。

最終決戦では「高齢化社会」のネタで勝負した ©M-1グランプリ事務局

――乗ってると、出ちゃうんですね。

シュウペイ そうですね。わかりましたね。

――最終決戦で3組とも、あれだけウケるということもそうそうないと思うのですが、最後のジャッジが下されるときはどんな心境でしたか。

松陰寺 あれ、正直、1人ぐらい自分たちに入れてくれるかなと思ってたんですよ。

――結果はミルクボーイが6票、かまいたちが1票でした。

松陰寺 1本目も含めて、優勝はミルクボーイさんだろうなとは思っていたんです。でも、1人くらいいるかなと思っていたので、誰も出なかったか……と思って。

――シュウペイさんの3連単予想の1位と2位が当たってしまいました。

シュウペイ 僕も1票も入ってなかったのは悔しかったです。あそこまで来たら優勝したかったので。ぶっちゃけ、泣きそうでした。それぐらいくやしかったです、ほんとは。

 

――4枚目の「ミルクボーイ」の名前が出た瞬間は……。

シュウペイ くそ! と思ってました。

――いいですね。温和な感じとこのむき出しな感じのギャップが。

シュウペイ まあ、でも最高に楽しめたので。

――松陰寺さんも同じですか?