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「そうすると、やっぱりちょっとずつ、何か……やっぱり電王戦があったから」

「でも、すごく懐かしいですねぇ電王戦。思い返すと。自宅にも来てもらって、それでパソコンの設定とかあって、家の近くでバドミントンしたりもしましたし(笑)」

──やりましたねバドミントン(笑)。

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「あと、電王戦で使ったパソコンをそのまま研究に使わせていただいたので、それもすごく大きかったです」

──その後、買い換えておられるんですよね?

「そうですね。あの時のは、1秒間に400万手とか読むくらいの感じでしたけど」

──こだわって高い性能のものを買っておられるんですか?

「白鳥さんの記事にもありましたけど、コア数が増えると読める量が増えて強くなると…………でも、そこまで強くなっている感じがしなくて……」

──ソフトの成長が頭打ちになっている感じがあるとインタビューでおっしゃってましたね。

「そうですね。特にここ数年は、強くはなっていても人間にはよくわからない感じ……ですかね。自分の実感としては」

──渡辺先生も囲碁の井山裕太先生との対談で同様のことをおっしゃっていました。今後、ソフトとの付き合い方という面で……ディープラーニングが話題になっているんですが、豊島先生の感覚では、ソフトを使った研究というは、既に極限まで来ているという感じなんですか?

「ディープラーニング……というか、GPUを使うソフトは、CPUを使うソフトと比べて、家庭用のパソコンで動かすという点では、現時点では少し劣っていると思うので。そこが変わればまた変化するかもとは思いますけど」

「昔だと、半年前のソフトに9割勝つとか、そんなソフトがどんどん出てて。そういう状況だと、序盤の知識とかを見てマネするだけでも結構大変というか……そこについて行くのが大変だし、でもそれについて行けたら、それをやるだけでも普通に、やっていない人と比べたら勝てる、というのがあるんですけど……今はそういう状況ではないですし」