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芸能界の灼熱熱波

「高校、大学とアメリカに留学して、卒業後は東京に戻ってきました。それでお店を手伝っていたとき、うちは場所柄芸能関係のお客様も多いんですが、ある芸能プロの代表の方から『ちょっとうちの会社の雑用を手伝ってよ』ってお誘いを受けたんです。そうしたら、あれよあれよという間に現場マネージャーになってしまいまして(笑)」

 今でいえばOJTということになるのだろうが、芸能界に入りたての若者がいきなり人気タレントの現場を任されるプレッシャーはさぞかし大きかったはずだ。

「その時はもう考える余裕もないぐらいの忙しさで。芸能界に入りたてで、もう何もわかりませんでした。タレントさんに色々教えてもらうぐらいの経験のなさだったんで。3年ぐらいやらせていただいて、大変なりにやりがいもあったんですが、27歳になって年齢的にも将来の方向性を決めないといけない時期になり、先代の父と話をしました。先代の気持ちとしては、やっぱりここを継いでほしいということだったので、先代の会社に入社しました。若かったから方針転換できたのだと思います。今の歳で判断を迫られていたら、相当悩んでいたと思います」

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 27歳、人生野望に満ち満ちる年齢だが、育ててくれたadam・eveへの恩を返したいという想いで文は家業を継ぐことを決意する。

「子供のころからお風呂はずっとここだったし、留学できて自分の好きなことをやれたのも、全部ここがあったからなので。その歳なりに責任を感じて、他人に任せるわけにはいかないと考えました。ただ、当時はあまりにも韓国のことを知らなかったことと、韓国語を完全に忘れていたこともあり、正式に継ぐ前に、一回韓国へ行ってほしいと先代に言われてですね。1年間ぐらいサウナ文化を見つつ、韓国で生活をしました。