常連が必ず頼む、裏定番
「うちはビールがほとんど出ないんですよ。東京で一番ビールが出ないサウナなんじゃないですかね。みなさん結果的にオロポになっちゃうんですよね(笑)。中にはたまに食事と一緒に生ビールを頼まれる方もいらっしゃるんですが、オロポの量に比べれば本当に微々たるもので。基本的にいらっしゃった方は必ずオロポを頼まれます。
昔から来ていらっしゃる方は、もう飽きちゃったから別のにしようと他のものを飲まれる方も多いんです。前身の女性専用のEveの時代から、生搾りジュースが人気です。オレンジとグレープフルーツとスイカがあるんですが、特にスイカがすごく身体にいいんですよ。天然の栄養剤と言われるぐらいで、水分もものすごく多いですし。注文を受けてから生のスイカをミキサーに入れて作っているので、果汁100%で本当におススメです。夏は『ジュースじゃなくてカットのスイカで』っていう常連さんもいらっしゃいますけど(笑)」
筆者もスイカジュースのみずみずしさとその美味しさには衝撃を受けた。
ちなみに場所柄、ダイニングで何度か有名人が休んでいる姿を目撃したこともあるのだが、なんと過去にはボクシングの世界チャンピオンもお忍びで来店したことがあったという。
「実はadam・eveの経営をする傍ら、先輩のイベント会社の仕事を少しお手伝いしていまして。韓国語、英語、日本語が喋れる強みを生かした音楽フェスのコーディネーションの仕事なんです。ある時、その仕事がお台場であってVIPの対応をしていたら、ボクシング世界チャンピオンのメイウェザーとパッキャオが同じテーブルになっていて、わぁすごいなって思っていたんです。その後、自分はアフターパーティーのコーディネートが遅くまであったんですが、仕事が終わった後に『代表、今どこにいらっしゃいますか。今すぐ来られますか!』ってすごく真剣な声でお店から電話がかかってきたんです。僕がイベントの仕事に行ってるというのは従業員も分かっているので電話がくるのは、困ったことが起きたときなんですよ。
それで急いでお店に戻ったら、日本語を話せない方々が20人ぐらい団体でいらっしゃっていて。よく見たらさっきお台場で見たメイウェザーがいる (笑)。 聞けばチャンプが『ちょっと疲れたからどこかマッサージでも行こうか』みたいな話になって、スタッフが勧めたのがうちだったそうなんです。2メートルくらいある屈強なボディーガード20人がマッサージ室に一堂に会していました。そしたら、あるスタッフの方に『君、お台場にいなかった?』って言われて。『いや、そうなんです。自分ここのオーナーなんです』って答えたら全員大爆笑してました(笑)」