「財務省はもう終わった」
「財務省は同省記者クラブに所属する報道各社に対し、関連情報の提供を要請した。大臣官房長名で『週刊誌報道にあるようなやりとりをした女性記者の方がいれば、調査への協力をお願いしたい』と呼び掛け『協力者に不利益が生じないよう、責任を持って対応する』との文書を送付した。」(スポニチ・同)
この対応に関して一般紙は、
《政府関係者は、福田氏が事実関係を否定したことに理解を示しつつも、「身を引いた上で徹底抗戦してもらったほうがいいのだが……」と本音を漏らす。》(読売 4月17日)
《省内からすら「被害を訴えた女性の気持ちも考えられないのか、と批判されるのは目に見えている。財務省はもう終わった」(幹部)と、対応を疑問視する声が出ている。》(朝日 4月17日)
福田次官にスクープを否定された産経
今回の福田次官の「逆襲」について、もっとも激おこぷんぷんだったのが産経新聞である。
実は、産経は16日に1面で「福田財務次官 更迭へ セクハラ疑惑 後任次官を選定」という「スクープ」を放っていた。
ところがそれを報じた日に福田氏が全面否定し、事実上の続投を表明。産経からすれば「スクープ」を否定されたのだ。
この時点で「恥をかかされた産経師匠の明日の紙面は注目だ」と私はひそかに期待、いや注目していたわけだが……。
翌日の産経師匠は私の予想の上をいく大爆発であったのである!
まずは1面で「提訴準備 報道機関に圧力か」(4月17日)
そこに書かれている指摘はもはやぶった斬りだった。ポイントを紹介するとーー。
・(福田次官の提訴準備は)スキャンダル潰しを狙った圧力ともとられかねない。
・自らを正当化するコメントがずらりと並び、その全てで疑惑を否定した。
・それもそのはず。福田氏に聞き取り調査を行ったのは入省年次が3つ下で、部下の矢野康治官房長だったからだ。
圧巻は、
・財務省は、各社の女性記者に調査への協力を「お願いしたい」としたが、当の福田氏は姿すら見せなかった。真相は、当事者である福田氏自身が全て知っているはずだ。
・性的被害を受けた女性が、男性を告発する「#MeToo(私も)」運動が広がる中、その事務方トップは、とりわけ襟を正すことが求められるだろう。
産経師匠、怒りの正論!