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次々に姿を現す山城らしい遺構
山城好きなら「キタ!」とテンションが上がる場面。目の前の尾根をよく見ると、明らかに人工的な加工が施されている。いよいよ城域に入ったということだ。
尾根伝いの城端にはたいてい、V字の堀切が掘られている。戦国時代には現在の整備された登山道はなかったはず。尾根を切ることでアップダウンが生まれ、敵の侵入を面倒にさせるのだ。
縄張図で見ると、南曲輪の部分に到達したことになる。
登りながら尾根上に目をやると、スパッと削られた平坦な曲輪群がだんだんに並んでいる。登りきったところを左に曲がると、南の丸。そして目の前に、巨壁が待ち構えていた。
落差は7~8mはあるだろうか、相当な角度と高低差の切岸だ。石垣に比べると地味だが、人工的に削って角度をつけた切岸は、山城の見どころポイントのひとつ。元々の地形を巧みに活用しているのがまた、心憎い。
急角度の切岸、這うようにして登って振り返る。
山城歩きでは、この「振り返る」が結構ポイント。裏から見るとまるで印象が異なることはよくある。
攻め手と守り手、両者の視点で楽しみたい。「落ちたら死ぬな……」と、スリリングな気分とともに。



