振り返ればそこに大堀切

 虎口を抜けると、目の前には細い土橋。右手は崖っぷちが続いており、左側はズバッと削られた大堀切。幅も深さも充分過ぎる。

虎口先端より。大堀切がガバッと口を開けている

 先ほどの切岸同様、ここでも振り返ってみると、この場所の突破困難さがよりわかる。

土橋を渡ったあたりより。奥が枡形虎口

 大堀切があるせいで、本丸側は高土塁のように盛り上がって見える。不安定に傾いた土橋を抜け、枡形虎口を突破しないと本丸には侵入できない。

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 この先も二の丸、三の丸と、合間に小さな段曲輪を挟みながら、本丸同様、縦に長い曲輪が続く。いずれも、本丸と同じぐらいの広さはありそう。その先に小高い山が。出丸だ。

長大な曲輪の間に段曲輪が並ぶ

 本丸と同じように、出丸も気持ちいいぐらい見晴らしは抜群だ。そして、両側が崖状になっているのがよくわかる。本丸と出丸が城内の二大重要拠点とみていいだろう。

出丸から南西の眺望。左右に流れるのは揖斐川

 本丸と出丸では景色が異なる。山城では、360度全方向を見晴らせるピークはなかなかない。だから複数の“見張台”を設けて補う。戦国時代にドローンはないのだ。