「憧れの湾岸」は大きな勘違い
安倍政権の発足以来、不動産市場はにわかに活気づきました。金融緩和により大量のマネーが市場に流れ込んだ結果、オフィスビルやマンションの売買が活発になり、建設ラッシュの様相を呈しています。
私は1989年から約15年間、大手デベロッパーに勤め、06年にはJリートである不動産投資法人の上場に関わりました。
バブル期から不動産業に身を置いて来たこともあり、住宅購入を考える人たちに「いまは買い時か」と聞かれることはよくあります。
これは後出しじゃんけんになりますが、今から思えば、安倍政権が発足してからしばらくの間は確かに「買い時」でした。「第一の矢」として大胆な金融政策が打ち出される前は、不動産価格がかなり落ち着いていたからです。3年〜5年ほど前に不動産を購入した人は、場所によっては相当値上がりしています。そういう方は不動産投資という意味合いで「勝ち組」と言えるでしょう。
しかし、アベノミクスから3年がたとうとしている今は果たして「買い時」と言えるでしょうか。
アベノミクス以降の不動産市場を象徴する最初の出来事は、2013年2月から4月に起きました。
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source : 文藝春秋 2015年12月号