娘は訴えた「母は皇族にふさわしくないから父と離婚させてください」
優に7センチはありそうなハイヒールに、ワインレッドのワンピース。左右の薬指に大きな宝石の指輪をはめた手は、お声がけをしながらの身振り手振りや指差しなどでしきりに揺れ動き、華やぎを振りまく。
ヒゲの殿下として知られた寬仁(ともひと)親王(2012年に薨去〔こうきょ〕)の妃である信子さまが10月、鹿児島県を訪れ、農業の担い手たちと交流された際の様子だ。傍の県職員が手にする書類の表には、こう大書されていた。
「三笠宮寬仁親王妃信子殿下」
寬仁さまは生涯、三笠宮の宮号を名乗らなかったが、妃の信子さまに三笠宮とつくのには理由がある。
これに先立つ9月30日。宮内庁は、寬仁さまの第一女子・彬子(あきこ)さまが当主不在となっていた三笠宮家の当主となり、信子さまは同家を1人離れて「三笠宮寬仁親王妃家」を創設、当主となると発表したのだ。
1889年の旧皇室典範制定後、未婚の女性皇族が宮家の当主となるのも、皇族妃が夫の死去後に宮家を創設するのも、前例のないことだ。皇室史に残る決定であり、三笠宮家が母と娘で分裂するという異常事態でもある。
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