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 むしろ現時点で批判されるべきは、ユーザー対応だろう。「サポートがつながらない」「メールの返事がない」などサポート窓口の対応がまともに機能していないことがすでに判明している。

 また、ウェブページ上で「出荷準備中」となっているにも関わらず、すでにSIMカードやスマホが届いているというユーザーもいた。楽天は、ネット通販を本業にしている会社のはずだ。ネットからの申込みに対して、それに見合った製品をきちんと送ることを長年、やってきたのではなかったか。ユーザーからの申し込みにまともに対応できないというのは、通信事業者以前の問題である。

ソフトバンクも苦しめられた「レッテル」

 楽天は無理をして10月に無料プログラムを開始したが、これが本当に良かったのか、正直、疑問だ。携帯電話会社のネットワークは一度「つながらない」というレッテルを貼られると、その後、どんなに基地局を整備しても、つながらないイメージを払拭するには相当な投資と時間が必要となってくる。

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 かつて、ソフトバンクがiPhoneを日本で独占的に販売していた頃、「iPhoneは欲しいけど、つながらないから、NTTドコモからiPhoneが出るのを待つ」というユーザーが多く、ソフトバンクを苦しめていた。

携帯料金の値下げを主張する菅官房長官 ©文藝春秋

 その後、ソフトバンクは総務省と交渉し、新たにつながりやすい周波数帯が割り当てられたことで、ようやくNTTドコモやKDDIに肩を並べるネットワーク品質になった。今の楽天には、既存3社と同等に戦えるだけの周波数帯は割り当てられていない。

 総務省が本気で第4のキャリアとして楽天を既存3社に対抗できるだけの存在に育てたいのであれば、無責任に行政指導をするのではなく、つながりやすい周波数帯を今すぐに楽天に割り当てるべきだ。そうでなければ、これまでの「第4のキャリア」と同じように、楽天は勝ち目のない戦いに疲弊して尻窄みになっていくことだろう。楽天を活かすも殺すも総務省次第だ。