家庭内での「隔離」をどうするか?
次に、「自宅療養する場合、家の中でどう過ごす?」という質問をした。19の有効回答のうち、7人が「感染が疑われる家族を隔離する」と答えた。
「自分の感染の疑いがある時は、普段は物置代わりに使っている部屋にこもる」(L医師=40代女性、耳鼻咽喉科)
「居室を別にし、動線を明確にする。触れたものの消毒を徹底」(K医師=60代男性、感染症・膠原病内科)
「自分に感染の疑いがあるならホテルに泊まって部屋から出ない」(H医師=50代男性、消化器内科)
「自室があれば可能な限りそこで過ごす。2階建てで各階にトイレがあるなら、感染者用と非感染者用で分ける」(E医師=40代女性、泌尿器科)
とはいえ、「自宅でレッドゾーン(危険な場所)とグリーンゾーン(安全な場所)を作るのはまず不可能」(O医師=50代男性、眼科)、「一般の家庭でゾーニングは不可能。感染はやむを得ない」(C医師=50代男性=泌尿器科)など、「家族間での感染は避けられない」との前提に立った意見も目立つ。
「単なるインフルエンザかもしれないのにホテルなどに行くと、そこで感染する危険性もあるので、自宅で過ごしているほうがいい」(O医師=50代男性、眼科)
という意見がある一方で、
「インフルエンザに較べれば新型コロナは恐くないと思っているので、職場には行かないが自宅で普通に過ごす。食事も一緒で」(Q医師=50代男性、脳神経外科)
「免疫を高めるために、自室にこもって筋トレをする」(R医師=40代男性、脳神経外科)
という声もある。
では、食事はどのような気遣いが必要なのか。これは医師の中でも判断が分かれたが、「できるだけ食事は別で取りたい」という意見が多かった。
「『直箸をしない』というだけで食事は一緒で構わない。食事をするタイミングはずらす」(H医師=50代男性、消化器内科)
「部屋は一緒でも食事だけは別で取りたい。ウイルスの経口感染が一番ハイリスクなのは食事だと思います」(G医師=40代女性、整形外科)
「食事は別にした方がよい。使い捨ての割りばしなどを活用する」(K医師=60代男性、感染症・膠原病内科)
「食事は真空パックや冷凍食品などを活用し、ディスポーザブルの食器を使用する。共用の物品は使わない」(E医師=40代女性、泌尿器科)
「食事は一緒にするが、咳が出るようなら、感染の疑いがある者は別室で食べる」(T医師=50代男性、小児科)