文春オンライン

いま囲碁界で起きている“人間とAI”の関係──「中国企業2強時代」「AIに2000連敗して人類最強へと成長」将棋界とは異なるAIとの向き合いかた

source : 提携メディア

genre : ライフ, 娯楽

大橋:
 でも、アイコンじゃなくてお顔を拝見すると、やっぱり不思議な感じが……(笑)。

──ふふふ。大橋先生はツイッターを含めて、あらゆるメディアを駆使して囲碁の普及に努めておられます。下調べで囲碁AIに関する記事を読んでみると、だいたい大橋先生が解説しておられたりと……。

大橋:
 そうですね。たくさんやらせていただいてます。

ADVERTISEMENT

──今回のインタビューも、私がツイッターで『囲碁棋士の方からディープラーニング系のソフトについて話を聞いてみたい』とつぶやいたら、すぐに『いつでも協力しますよ!』とおっしゃっていただいて実現しました。とはいえ私の囲碁の知識は『ヒカルの碁』で止まっているので、見当違いのことを申し上げるかもしれないんですが……。

大橋:
 僕、ヒカルと同期なんです。

──え!?

大橋:
 アニメの最後に入ってた、監修の吉原(梅沢)由香里さん(六段)が出演されている「GOGO囲碁」というコーナーで。

(画像は「梅沢由香里のGOGO囲碁スペシャル 初級編」より)

──ありましたね。あれ確か、DVDも出てたと思います。

大橋:
 あのコーナーで新入段棋士が紹介されたことがあって、そこで一瞬だけ井山裕太【※】さん(三冠+阿含桐山杯、NHK杯)の隣に僕が映ってるんです。1秒くらい(笑)。

※囲碁棋士として史上初の七冠を獲得。さらに史上初の年間グランドスラム(年間で七大タイトル全て制覇)も達成。

──すごいじゃないですか! この記事を読んでいらっしゃる方の中にも『ああ、あのコーナーね』とわかってくれる人、絶対いると思います!

大橋:
 院生の頃、原作者のほったゆみ先生が棋院へ取材にいらしていたのを目撃したこともありますよ。最初の頃に登場する三谷って、僕の同期の三谷哲也君(七段)がモデルだと思います。

──あの手癖の悪い三谷ですか!?

大橋:
 本物の三谷君は石をチョロまかしたりしませんけど(笑)。

──イカサマをして賭け碁をやって、真剣師に負けて……ヒカルがその敵を討つという。三谷のことを思う席主のおじいさんも含めて、序盤の名シーンですよね!

関連記事