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連載サウナ人生、波乱万蒸。

シングルマザーだった25歳で来日、3年前には火災で施設全焼… 福岡県のロシア式サウナ「IZBA」のオーナーの“激動”の四半世紀

シングルマザーだった25歳で来日、3年前には火災で施設全焼… 福岡県のロシア式サウナ「IZBA」のオーナーの“激動”の四半世紀

IZBA #1

2021/12/30
note

一回一回のサウナが大切

 とても素晴らしい体験だったので、IZBAでもウィスキング体験ができるようにロシアからセラピストを呼ぶ準備もしています。その日の体調をコントロールしながらサウナ室に入って横たわり、天然のもみの木の良い香りを楽しみながら、頭を冷やして、足から徐々に身体を暖めていく。そうしているうちにストレスが軽減され心も体もリラックスした状態になります。サウナは外側だけじゃなくて内側からも身体をきれいにするんです。

 私がバーニャに入るときは、自生しているカエデやもみの木の葉を摘んできて湯桶に入れてアロマ水を作り、足湯にしたり、体にかけたりするんです。もちろんその水でロウリュもします。うちのバーニャは木でできていますからストーンだけでなく、部屋の壁にもかけるんです。そうすると蒸気が直接来ないのでとても柔らかい湿度が生まれるんですよね。

 それからヴィヒタで体中をたたくことで、何より気持ち良いし血行もよくなる。冬になると肩がこりやすくなるんですが、ヴィヒタでたたくとほぐれるんです。葉に含まれるビタミン成分とかも体に入っていくんだと思いますし、香りも良いから、リラックス出来る。一回一回のサウナが大切なので、次はどういうサウナでおもてなししようか、いつも考えています」

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細部に至るこだわり
スイッチもロシア製

バーニャへのこだわり

「もともと輸入ログハウスを扱う建築会社でしたから、ロシアにも技術スタッフがいるんです。だから、初めの段階は向こうで作ってもらい、資材と共に日本に来てもらって組み立てる。せっかくロシアのバーニャを作るのだから、木材やストーブはもちろん、窓枠からスイッチ一つに至るまで全て100%ロシアの建材を使うことにこだわっています。日本のものは、ねじぐらい(笑)。