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〈さて、4月10日に執行された京都府知事選挙では、わが党が推薦する西脇隆俊候補が勝利を収め、今後は、参議院通常選挙、統一地方選挙等が予定されています。

 そこで、府連においては、平素からの党勢拡大が極めて重要との認識の下、府議会議員、市会議員の皆様に活動費を支給することとしました。

〇 支給額 30万円

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〇 支給日 5月20日(金)〉

〈平素からの党勢拡大〉を強調するが、文書の末尾の連絡先には、参院選に出馬している新人候補・吉井章氏の事務所の電話番号が記されている。

「党勢拡大」を強調

 府連関係者が語る。

「マネロン疑惑で批判が集まったせいか、表向きは『党勢拡大』という目的を強調しています。ただ、はっきりと参議院選挙に言及していますし、その選挙直前に30万を配ると言っているわけですから、当然、地方議員はそれを選挙のためのカネだと捉えています。吉井候補の電話番号が記されており、配布した金が選挙用だと自ら打ち明けているようなものです」

候補者を当選させる目的で…

 上脇博之・神戸学院大学教授が問題点を指摘する。

「過去の参議院選挙のケースを見ると、毎年ではなく選挙前のタイミングで金銭配布が行われています。府連が候補者を当選させる目的でお金を渡していることは明らかで、公選法221条の買収罪に該当し、買収の罰則は『3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する』です」

©iStock.com

 京都府連は取材に対し、次のように答えた。

「京都府連は党の政策広報・党勢拡大のための活動をしています。地域に密着した政治活動を行っている地方議員は、地域の隅々まで諸事情に精通していることから、政策広報等の経費に充ててもらうための交付金を支給しています。また交付金を支給する際には、この交付金の趣旨を明記した文書を交付しています。よって、選挙買収のための資金であるとの貴誌の見解は事実に反します」

 7月8日発売の「文藝春秋」8月号では、京都府連の選挙買収問題を8ページにわたって特集している。参院選における新疑惑に加え、昨年の衆院選における「事後買収疑惑」、西田氏との一問一答などを報じる。

※吉井章氏の吉はつちよしが正式表記

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