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統一教会流の“セックス講座”とは

 この“3回尻殴打”を終えると、日本人カップルは帰国の途に就くが、すぐに新婚生活を送れるわけではない。

「聖別期間と呼ばれる別居期間があります。国籍や所属する教会などによって異なりますが、最低でも40日間経たなければ家庭生活に入れません」(元信者)

 合同結婚式に参加したカップルは、この期間に「家庭修練会」に参加することが求められる。ここで学ぶのが――、「三日儀式」と呼ばれる新婚初夜の過ごし方。いわば、統一教会流の“セックス講座”である。

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「初夜から3日間にわたる性交渉の方法が書かれた冊子を渡されました。初日と2日目は女性が上位で、3日目は男性が上位となって性行為をすることが定められています。また、避妊も禁止されている。これは『神の子を産み増やすことが我々の責務であるのに、それを自らの意思でコントロールしてはいけない』と言われました」(前出・冠木氏)

 指南されるのは、体位だけではない。

「部屋には文鮮明氏夫妻の写真を飾り、祈祷を捧げた上で行為に及ばなくてはなりません。行為が終われば、男女ともに『聖巾』と呼ばれる白い布で体を拭くのです。使用した聖巾は『一生取っておきなさい』と言われました」(同前)

1回の合同結婚式で日本人から200億円前後を集金

 三日儀式を行わない場合はどうなるのか。

「2回目の結婚の際、3日目に夫が泥酔したことで教え通りにできませんでした。急いで教会長に電話したところ、罰として3日間の断食を科された。その後、改めて初日から儀式を行ったのです」(同前)

 当然、桜田も例外ではない。雑誌のインタビューに応じた夫は「プライベートなことなので」と口を濁していたが、その後、同年11月には家庭修練会に参加し、三日儀式を終えたと報じられている。

 発表などによれば、日本人参加者は桜田が参加した92年は約1万2000人、95年は約2万4000人に上った。なぜ、これほどの日本人を招く必要があるのか。

「多額のお金を得るためでしょう。日本の教区に所属する参加者は、航空券代やホテル代などとは別に、140万円の『祝福献金』を支払わなければなりません。21歳の私にはとても支払えず、分割払いにしてもらった記憶があります」(同前)

 教団が日本人から得た献金は単純計算すると、92年は約168億円、95年は約336億円に及ぶ。他の年も踏まえると、教団は1回の合同結婚式だけで日本人から200億円前後を集金したことになる。

「ただ、140万円は日本の教区に所属する信者の場合です。韓国の教区に所属していれば、日本の10分の1、約14万円の献金で済みます」(同前)