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対戦車ミサイルが聖像画になった聖ジャヴェリン
欧米がウクライナに供与した個人携行型対戦車ミサイルのジャヴェリンは、戦争初期のウクライナの抵抗を支えたが、それをイコン(聖像画)として表したミームに「聖ジャヴェリン」がある。
ネット上のユーモアから生まれたこのミームグッズは、ウクライナを支援するチャリティサイトで販売され、2022年3月10日時点で116万カナダドル(≒約1億2400万円)を売り上げたことを英BBCは伝えている。
ジャヴェリンの他にも、個人携行型地対空ミサイルスティンガー、個人携行型対戦車兵器NLAWといった供与された兵器も聖人化されている。チャリティサイトで販売されるそれらのグッズ収益はウクライナの様々な機関に寄付され、抵抗の象徴としてだけでなく、ウクライナ支援の一助ともなっている。
守備隊が発した「ロシアの軍艦よ、くたばれ」
戦争初期の焦点の1つとなっていたのが、黒海に浮かぶズミイヌイ島の攻防だった。それを巡っては「ロシアの軍艦よ、くたばれ」というミームが誕生している。
開戦劈頭、ウクライナ領ズミイヌイ島を守る守備隊に対して、ロシア海軍黒海艦隊は無線で武器を捨て投降するよう促した。しかし守備隊は「ロシアの軍艦よ、くたばれ」と返答した。
このやりとりの音声が公開されるとたちまちミーム化し、世界中でロシアに対する抗議活動での標語としても利用されている。また、ウクライナではこのミームをモチーフとした記念切手が公式に発行されており、ズミイヌイ島への攻撃に参加した巡洋艦モスクワに中指を突き立てるウクライナ守備兵のイラストが採用されている。