文春オンライン

2021/01/11

 入れ墨を隠すアイテムをファンデーションと表現することが多いが、化粧品のファンデーションのようにパフを使ってパタパタやるタイプだと試合をしているうちに落ちてしまうことが多いという。

 それはそうだ。汗はたくさん出るし、体はぶつかるし、なんと言ってもグローブでバシバシ叩かれるスポーツである。

 そこでスプレー式やドーランのように塗るタイプまで、さまざまなタトゥー隠しを使うのだという。

©iStock.com

「ファンデーションというよりボディペインティング」

 前出の職員は“推奨品”によるタトゥー隠しを「ファンデーションというよりボディペインティングといったほうがイメージ的には近い」と説明した。タトゥーを入れている面積が多い人は特にそうだろう。背中いっぱいに広がっている場合なら“ボディペインティング状態”になるのもうなずける。

 そして、これくらいのレベルでしっかり処理をするとタトゥーは違和感なくきれいに隠れて、試合を通して見えてしまうことはまずないという。逆に言うとそれだけ強烈な成分を含んでいるということで、試合後にシャワーを浴びたくらいでは取れないとのこと。アルコールなどを使って丁寧に落とすことになる。

 本当に“美しく”消そうとすれば、下塗り、中塗り、仕上げと3工程をへる方法もあるというから、タトゥー隠しを落とす作業まで含めてかなりの労力だ。ひとえにタトゥーを隠すといってもなかなか大変な作業であることが分かる。

しっかり入れ墨を隠す場合は3工程必要な場合も… ©iStock.com

 最後にふと考えてみた。

 タトゥーを隠さなければいけない人はボクサーだけなのか? 温泉やプールなど「入れ墨禁止」という施設は少なからずある。

「タトゥー+隠し」で検索してみると、数多くの商品がヒットした。世の中にはボクサーだけでなく、一時的にでもタトゥーを隠したい、隠さなければならないという人が少なからずいるだろう。

 せっかくこれまで積み上げてきた「タトゥー隠し」の歴史がJBCにはあるのだ。そんな知見を、そういったところに活かすことができればいいのに…と思った次第である。

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