一卵性双生児二組の四つ子のお母さんである石原舞さん(27)。19歳で妊娠がわかり、20歳で出産。現在は小学生になった4人の子どもの育児に奮闘中だという。
そんな石原さんに、四つ子を妊娠した時の心境や育児の秘訣など詳しく話を聞いた。(全2回の2回目/前編を読む)
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夫は必要な書類を集めるのに走り回っていた
――帝王切開の術後はいかがでしたか。
石原 術後がしんどかったですね。子宮が40センチ以上開いていたので、後陣痛が痛くて痛くて。寝返りを打つのに30分くらいかかりました。看護師さんが、確認のためにお腹を押すんですけど、その時だけは看護師を恨みました(笑)。
出産前、重要な書類などは3人分しか準備していなかったので、夫はバタバタしていました。病院や役所へ提出する書類が1人分増えたので、それにサインと捺印をしなければいけなくて。必要な書類を集めるのに夫は走り回っていました。その日の夕方に夫と会った時は、文字を書きすぎて、「右手が壊れる」と言っていました(笑)。
部屋には産婦人科の一番偉い人が来て、「四つ子ですって! この病院で初めてですよ」って。三つ子はいらっしゃったみたいですけど、四つ子は初めてだったみたいで、病院の方はよく見に来ていましたね。
一番大変だったのは名前決め
――石原さんはすぐに退院できたのでしょうか。
石原 1週間で退院しました。娘たちはあらかじめ一緒に退院はできないと言われていたので、2日に1回は面会に行くんですけど、オムツの消費量がすごくて何度もオムツを持って行きました。
――出産前に準備はされていたんですか。
石原 それがあんまり準備はしていなかったんです。最低限のものは用意していましたが、それ以外は生まれた後に準備すればいいかなって。それが逆によかったです。4人とわかってから、まとめて買い物できたので。
一番大変だったのは名前ですね。三つ子と言われていた時でさえ、たくさん悩んでも決まらず、結局顔を見てからにしようかと思っていたら、まさかの四つ子で、振り出しに戻り……。
病院では1番ちゃん、2番ちゃんと番号で呼ばれていたので、そろそろ名前を決めないとかわいそうだなと思い始めて、夫と話し合って決めました。全員名前に「綾」をつけて、長女・綾陽(あやひ)、次女・綾寧(あやね)、三女・綾初(あやは)、四女・綾乃(あやの)と名付けました。