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中学受験“25年で上がった学校、落ちた学校” 親の常識で学校を選んではいけない

昔の名門がいまは昔ということも

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偏差値は様変わりする

 25年前の偏差値と今の偏差値を見比べてみましょう。

表を拡大 出典:『中学受験 大逆転の志望校選び』

 1992年は大学附属校に非常に根強い人気があったことがわかります。女子最難関は軒並み大学附属で、「桜蔭」と同列に「共立女子」が並んでいます。入試日、科目数の違いも影響していますが「女の子は大学受験などせず、のんびり過ごして欲しい」という意識がひときわ高い時代であったのがわかります(昨今も大学附属人気は過熱していますが、これは2020年度の大学入試改革に対する、内容がわからない、対策しづらいという不安が要因であることは皆さんご承知の通り)。同時に、「東洋英和女学院」や「光塩女子学院」といったブランド女子校も強く、ファッション雑誌に数多くの女子大生が登場していました。

 この25年間で一番の快進撃は「洗足学園」です。92年は偏差値40.5だったのが今は62と神奈川の難関女子校の一つです。ほかにも女子校では、「頌栄女子学院」「鷗友学園)」「豊島岡女子」「吉祥女子」)などが注目です。トップに上がってきた女子校は、比較的理系に強い傾向があります。

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 また、男子校では92年に偏差値63.5だった「聖光学院」は、神奈川の難関男子校の「栄光学園」に5ポイント以上差をつけられていましたが、今や栄光学園を抜いて神奈川のトップ校となっています。

※男子校は前編で詳しく解説しています
http://bunshun.jp/articles/-/7845

 共学では、渋谷系と呼ばれる「渋谷教育学園渋谷」「渋谷教育学園幕張」の躍進ぶりはめざましいものがあります。周囲でも、桜蔭や開成を蹴って、渋幕へ進学したお子さんがかなりいます。実際、「渋谷学園幕張」は2017年度、78名の東大合格者を出しています。また、女子校だった順心女子学園から2007年に共学に転じた広尾学園も、ここ数年で大きく偏差値を伸ばしています。

 

 

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