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西日本豪雨 対応が”後手後手”に回った政権幹部の発言まとめ

2018/07/14
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西村康稔 自民党・官房副長官
「週末の大雨による災害発生時に会合を開いているかのような誤解を与え、不愉快な思いを抱かせたことをお詫び申し上げます」

ツイッター 7月10日

 西村氏は「赤坂自民亭」終了後の午後10時頃、笑顔の集合写真とともに「和気あいあいの中、若手議員も気さくな写真を撮り放題!正に自由民主党」などとツイッターに投稿。猛批判を浴びて、11日、陳謝した。

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 ところで、西村氏の言う「誤解」とは何のことだろう? ツイートには「週末の大雨による災害が発生時に会合を開いているかのような誤解」を与えたと記されている。つまり、会合自体は問題などなく、大雨の被害が出ていた週末にやっているかのように誤解させてしまったから申し訳ない、と言っているのだ。

 誰もそんな誤解はしていない。5日にこんな会を開いて政府首脳が揃ってノンキに酔っ払っていたことを批判しているのだ。西村氏は何も謝っていない。

西村康稔 自民党・官房副長官
「現在、京都、岡山、広島、山口、愛媛、高知、福岡の各府県で自衛隊員約
21,000名が人命救助など活動中」

ツイッター 7月6日

©時事通信社

 大雨に関する関係閣僚会議の模様とともに「自衛隊員約2万1000名が人命救助など活動中」とツイートした西村氏だったが、防衛省によると、この日の夕方の時点で京都、高知、福岡、広島、愛媛、岡山、山口の7府県から災害派遣要請を受け、約600人を人命救助などにあたらせていたという。2万1000名というのは待機していた自衛隊の数だ。(毎日新聞 7月7日)

 西村氏はわざと嘘を書いたのか、正しい情報を把握していなかったのか。どちらにしても問題がある。

竹下亘 自民党・総務会長
「どのような非難も受ける。正直言って、これだけすごい災害になるという予想は私自身はしていなかった」

産経ニュース 7月9日

「赤坂自民亭」に参加していた自民党の竹下亘総務会長は9日の記者会見で謝罪した。率直に謝っているようにも見えるが、開き直っているようにも見える。政府首脳がなぜ危機意識を共有できなかったのかという問題を検証していくべきだろう。