◆五輪は「集金と分配のシステム」なのか
文藝春秋digitalは、9月12日(月)19時〜、作家の堂場瞬一さんと筑波大学教授、日本オリンピック委員会(JOC)元理事の山口香さんによるオンライン対談イベント「『電通スポーツのドン』逮捕 五輪のカネはどこまで汚いか」を開催しました。
《フル動画はこのページ下部にあります》
8月17日、東京地検特捜部は東京五輪・パラリンピックのスポンサーであった「AOKIホールディングス」から5,100万円の賄賂を受け取ったという受託収賄の容疑で東京オリンピック・パラリンピック組織委員会元理事の高橋治之容疑者(元電通専務)を贈賄の容疑で、AOKIHD前会長の青木拡憲容疑者、同社前副会長の青木宝久容疑者と同社専務執行役員の上田雄久容疑者を逮捕しました。
JOC元理事である山口香さんは18日、毎日新聞の取材に「事件を個人の問題と矮小化してはならない」と応じ、「友情、連帯感、フェアプレーの精神をうたう五輪は本来、汚職とは最も遠くなければいけない」と続けました。肥大化を続けるスポーツイベントにおける「不正を防止し、歯止めを掛けるための仕組みやルール作り」の必要性を山口さんは訴えています。
五輪の理念と現実――コロナ禍で強行開催された東京五輪・パラリンピックの“挫折”が、五輪に人一倍思い入れを持っていた作家にある小説を書かせます。「2021年の夏に、自分の信じてきたものが壊れてしまった」と語る作家・堂場瞬一さんは、オリンピックの意義を問う『オリンピックを殺す日』(9月9日発売)を書き下ろしました。
オリンピックを潰すための国際大会「ザ・ゲーム」を画策する組織。参加するのか、しないのかの狭間で、揺れる現役アスリートの心情。スポーツの為に何ができるか、という使命にかられるOB選手たち。オリンピックの価値観を信じる記者は、「ザ・ゲーム」の暗部や黒幕を明かそうと、世界中を飛び回る――小説では「集金と分配のシステム」と化した五輪への批判が克明に描かれています。
スポーツイベントを巡る政治に「アスリート」はどうかかわるべきなのか。スポーツにおける「プロ/アマ」の違いとは何なのか。持続可能な五輪のあり方はどのような運営で行われるべきか。自身が五輪メダリストであり、元JOC理事として大会運営にもかかわってきた山口香さんと、「警察小説」と「スポーツ小説」を描き続けてきた堂場瞬一さんによる議論、ぜひご覧ください。
当日リアルタイムでご覧になれない方も、イベントの模様を収録した動画を配信しますので、何度でもご覧いただくことができます(※編集の都合上、動画はイベント終了後、一両日中に公開します)。動画は本記事のいちばん下(有料部分)にアップします。
◆イベント概要
イベント名:『電通スポーツのドン』逮捕 五輪のカネはどこまで汚いか
出演:堂場瞬一、山口香
日時:9月12日(月)19時〜20時30分(予定)Zoomウェビナーを使用して開催します。完全オンラインイベントです。
◆堂場 瞬一(どうば・しゅんいち)プロフィール
…1963年、茨城県生まれ。作家。青山学院大学国際政治経済学部卒業。新聞社に勤めながら小説を執筆。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞を受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている「刑事・鳴沢了」シリーズ、「ラストライン」シリーズ、『共謀捜査』『刑事の枷』など著書多数。
◆山口 香(やまぐち・かおり)プロフィール
…1964年、東京都生まれ。筑波大学教授、元JOC理事。元筑波大学柔道部女子監督。1989年、筑波大学大学院体育学修士課程修了。同年現役を引退。1984年、第3回世界選手権で日本人女性柔道家として史上初の金メダルを獲得。1988年、ソウルオリンピックで銅メダルを獲得。「女姿三四郎」と称賛された。2011年、JOC理事に選出された。
◆問い合わせ
文藝春秋編集部
メール:mbunshun@bunshun.co.jp
◆イベントフル動画
《この下にイベントフル動画があります》
有料会員になると、すべての番組・記事をお楽しみいただけます。
記事もオンライン番組もすべて見放題
初月300円で今すぐ新規登録!
初回登録は初月300円
月額プラン
1ヶ月更新
1,200円/月
初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。
年額プラン
10,800円一括払い・1年更新
900円/月
1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き
有料会員になると…
日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事、全オンライン番組が見放題!
- 最新記事が発売前に読める
- 毎月10本配信のオンライン番組が視聴可能
- 編集長による記事解説ニュースレターを配信
- 過去10年6,000本以上の記事アーカイブが読み放題
- 電子版オリジナル記事が読める
source : 文藝春秋