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マスク、冷凍食品、カップめん……新型コロナによる“消費パニック”は再び起きるのか?

データから見る“特需”の実態

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 また、2月末から3月初めの1週間で最も売れた食品は、(1)味の素「ギョーザ」、(2)ニチレイ「本格炒め炒飯」、(3)(4)ハウス「バーモントカレー」(中辛、甘口)、(5)「サトウのごはん」新潟県産コシヒカリ5食パック……と、冷凍食品やレトルト食品が上位を占めている。

サービス支出のなかで唯一の増加は……

 東日本大震災のときも今年3月も、スーパーの特需は2週間続いた後、落ち着きを取り戻した。しかし今回は、小池都知事の「感染爆発の重大局面」発言(3月25日)で再び売上が増え始め、長期化が予想されている。

渡辺努教授

 反対に売上が減った業種もある。クレジットカード利用情報「JCB消費NOW」を見ると、サービス業は軒並み記録的な落ち込みとなったことがあきらかだ。

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 旅行が57%の大幅減、続いて宿泊が37%減、娯楽が27%減、外食が25%減となっている。サービス支出のなかで唯一の増加はコンテンツ配信だけだ。巣ごもり消費がデータでも裏付けられた。

出典:「文藝春秋」5月号

 今後、懸念されるのは、この巣ごもり消費が長期化することだ。需要が「蒸発」する恐れすらある産業もあるという。渡辺教授のくわしい分析は、「文藝春秋」5月号および「文藝春秋 電子版」掲載の「巣ごもり消費パニックの『勝ち組』『負け組』」をぜひお読みいただきたい。特需に沸く産業がある一方で、倒産増加も避けられそうにない産業がはっきりと見えてくる。

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巣ごもり“消費パニック”の「勝ち組」「負け組」
マスク、冷凍食品、カップめん……新型コロナによる“消費パニック”は再び起きるのか?

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