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桑高:
 それはもう! 私は2007年からこの業界に入りましたが、その頃はやっぱり、大盤解説をしていても、いらっしゃる方々は高齢者の方が多かったです。ご夫婦でいらっしゃっても、奥様は『外で待ってますよ』『あなた勝手にやっててね。私は食事でもしてくるわ』みたいな感じで。

──なるほど。

桑高:
 それが、いつの頃からか……女性のファンが増えてきて。今やそれこそ、名古屋の朝日杯なんかは半分くらい女性なんじゃないかと。そういう意味ではすごく変わってきていますね。

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──ファンの年齢はいかがですか?

桑高:
 いろんな世代がいますね。若い世代や中年、高齢の方々もいらっしゃいます。幅広くなったという感じですね。

──昔は高齢者の、しかも男性だけだった。しかし今は老若男女が訪れるイベントに変わったわけですね。ではその変化したファン層に合わせて、イベント内容も変えたりなさっているのでしょうか?

桑高:
 ファン層が変わったからといって、大盤解説会でやれることといえば『次の一手クイズ』とか、そういうことになりますし……そもそもお客様が求めてくることは変化していないと思います。ただ、次の一手クイズでも、問題を少し易しくするとか。

──昔は高段者が多かったから、難しい問題にしないと文句が出たんですよね(笑)。

桑高:
 そうそう(笑)。簡単すぎると『そんなのわかってるよ!』と言われちゃいましたが、今は初心者の方々でも楽しめるように考えています。それこそルールもわからないような方もいらっしゃっているので、じゃんけん大会にするとかもアリなのかなと。

──囲碁と将棋で、ファン層の違いはあるんでしょうか?

桑高:
 確実にあると思いますね。

──確実に……!

桑高:
 将棋のファンって、プレーヤーじゃなくてもいいんです。『観る将』の皆さんがそうだと思うんですけど。

──確かに。私もそうですもん。

桑高:
 囲碁のファンって、プレーヤーが多いんですよ。明らかに。なので、なかなか増えない。