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 女性を指名すると2階の小部屋へ案内され、そこへ指名された女性が来る、というのが基本の流れだ。2階には、薄い壁とカーテンで仕切られた“プレイルーム”が8部屋ほどと、少し広いVIPルームがある。プレイルームは1部屋2畳ほどで、枕と薄い敷布団が敷いてあるだけの質素な作りだという。

 秋葉原に数十件あるリフレ店の中でも、「エース秋葉原」はホームページで“店舗型リフレ都内ナンバー1”を謳う人気店だった。システムは、30分4000円で指名料は1000円。、60分6000円のコースや女性キャストが入れ替わる“回転コース”、外でデートができる“お散歩コース”も用意されていた。

 しかし、圧倒的に多くの客が選ぶのは30分コースだった。ほとんどの客は“裏オプ”目的で来店していて、長時間滞在や外でデートをしても意味がないというのだ。それだけに、「エースのキャストは全員“裏オプ”OKとリフレ界隈で有名だった」(前出・常連客)という。

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3月に摘発された「Cherry×Cherry」の入り口 ©文藝春秋 撮影・松澤和也

 「エース秋葉原」で昨年夏から同店で働いていたというA子さんは、清楚系美人の21歳。元々別のリフレ店で働いていたが、高収入を求めて同店に移籍したという。

「風俗はプロな感じがしてハードルが高いし、パパ活だと周りの目が気になるので、嫌なことは断れるリフレが私には合っていました。Twitterで求人情報を見かけて応募もLINEから。シフトも当日に『何時から何時と』とLINEすれば働けて、当日欠勤も遅刻も怒られない緩い雰囲気が働きやすかったです。入店時に祝い金が3万円もらえる点にも惹かれました」

「裏オプションとして頂いたお金は自分のお財布にしまってください」

 A子さんが以前働いていた“健全リフレ店”とは異なり、「エース秋葉原」では面接の段階で店側から“裏オプ”についてはっきり説明があったという。

「エース秋葉原」公式ツイッターより

「面接をしたその日から体験入店という形で普通にお客さんの相手をすることになりました。面接の途中に従業員の蛸島さんから、『コースバックでは稼げないので自分ができる範囲のことをして稼いで、裏オプションとして頂いたお金は自分のお財布にしまってください』とはっきりと伝えられました。時給ナシ交通費ナシは驚きましたが、1日に10万円以上稼ぐ子もいると聞きました」

 「エース秋葉原」では、30分コースのお客さんが1人ついて500円、60分でも1000円しかもらえず交通費も支給されない。待ち時間も時給は発生せず、店側もキャスト側も“裏オプ”ありきのシステムなのだ。当然A子さんも収入のほどんとは“裏オプ”によるものだったという。