悲劇が起こった川崎幼稚園の地元での評判は…
昨年の夏、福岡県の保育園で送迎バスに取り残された5歳の園児が命を落としてしまった事故が思い起こされる。この時は、保育園側が降車時の確認を怠っていたことが原因だったことが分かっているが、今回も同様の「過失」があったと疑われている。
「出欠管理は保護者が登園時にQRコードを端末にかざして確認するシステムでしたが、バスで通う園児は保護者がいないため職員がまとめて出席扱いにするのが慣例でした。バスに乗っていた園長と女性職員は「バスを降りる園児の数は、相手が確認すると思っていた」と言い訳しているようです。降車時の点検も出欠確認も杜撰だった可能性があり、静岡県警は業務上過失致死容疑も視野に捜査を進めています」(同前)
悲劇が起こった川崎幼稚園は1962年に認可を受けた歴史ある幼稚園だ。1976年に園長になった父の後を継ぎ、2002年に増田園長が園長に就任している。園は幼い子供で賑わい、近隣住民たちにとっては癒しの光景だったようだ。園の評判は決して悪くない。
近所の評判は悪くなかった
「可愛い子供がキャーキャーいいながら遊ぶ姿を毎日見かけました。一人ひとりの面倒を丁寧に見ている印象で、保育士さんも優しく子供に声をかけていましたよ。町内の行事で園長を見かけた時には、『子供は宝です。大切に育てたい』と熱弁をふるっていたのを覚えています」
住民たちは駐車場の草むしりをしたり、気さくに挨拶する園長の姿をしばしば目にしている。園長の人柄もあってか、川崎幼稚園に信頼を寄せる家庭も多かったようだ。
「家が近い子供は、両親や祖父母が手を引いて幼稚園に連れていきますが、最近は遠くから通う子供が増え、バスで送り迎えする家庭が増えました。千奈ちゃんのお宅は近くにお住まいですけど、お母さんが妊娠したことを機に、送り迎えが大変だからバスを利用するようになったと聞いています。それがこんな事故につながってしまうなんて、言葉も出ません」(近隣住民)
だが一方で、増田園長を古くから知る友人は、以前から園の運営について心配していたという。増田園長の幼少期からの知人が話す。