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【女帝が獄中死】「『死臭がしてきた』と言っておにぎりを…」“女帝の恋人”の異常性《太宰府ホスト漬け傷害致死事件》

【女帝が獄中死】「『死臭がしてきた』と言っておにぎりを…」“女帝の恋人”の異常性《太宰府ホスト漬け傷害致死事件》

太宰府ホスト漬け傷害致死事件 遺体を運んだ男性が告白 #3

genre : ニュース, 社会

「あいつに埋めさせて、あいつも埋めるか」

 瑠美さんの遺体運搬時、一行は太宰府インターチェンジで高速を降りると、コンビニエンスストアに立ち寄っている。

「買い出しのためにまこっちゃんが席を外したんです。そこで、電話のスピーカー越しに田中被告とみゆがとんでもない会話をしていました。『あいつ(岸被告)に(瑠美さんの遺体を)埋めさせて、あいつも埋めるか』と。まこっちゃんは汚れ仕事でも気が咎めずにできるから利用価値は高かったんだと思いますけど、その分、みゆたちには持て余しているところもあったようです」

 しかし結局は全員で口裏合わせをして、通報することにした3被告。田中被告は岸被告に「山本被告を守ってやれよ」と釘を刺し、岸被告は「もちろんです」と言った感じで応えたという。

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「でも結局、2人は裁判で罪を擦り付け合っていました。田中被告だってマスコミの取材に対して、みゆが不利になることを喋っている。最初は自分も、警察や検察に正直に話をしたので、3人から後で仕返しされるかも、と思いましたが、そんなことを心配する必要もなさそうです」

「まこっちゃんは法廷で『うっす』と頭を下げてきました」

 男性は2~3月にかけて開かれた山本、岸両被告の裁判にも証人として出廷した。他の証人となったホストらは、被告人席と証言台の間に衝立を置いて、被告から顔が見られないようにしたというが、男性は置かなかった。

取材に応えるXさん ©文藝春秋

「別にこそこそするつもりもないし、2人の様子を見たかったので。みゆはうつむき加減で目が合うことはなく、まこっちゃんはまるで別の人の裁判に出ているかのようにボーっとしていました。

 自分の証人尋問のとき、検察側からも弁護側からも色々な質問をされたので、かなり長くなってしまって、途中で休憩が入りました。休憩中は2人が手錠をかけられて出ていくのですが、その時にまこっちゃんと目が合ったんです。彼は『うっす』みたいな感じで頭を下げてきました。事の重大性を分かっているのか分かっていないのか……。彼らしいなと思いました」

 2019年10月21日、Xさんは山本被告、岸被告とともに死体遺棄の疑いで福岡県警に逮捕された。しかし、暴行にも加わっておらず共犯とは言えないとして、福岡地検は不起訴処分とした。山本被告らについても、瑠美さんを中洲から太宰府まで車で運んだのは、遺体を隠したのではなく「口裏合わせのための時間稼ぎだった」として、死体遺棄罪については無罪判決が出ている。

「ですが、3人に死体遺棄の意図はあったと思いますよ。防犯カメラを気にしていましたし、みゆが嫌がらなければまこっちゃんは遺体を埋めていたと思います。人に迷惑をかけないですむなら、みゆとまこっちゃんに面会して、ちゃんと話をしたい。彼女たちから逃げたくないんですよ。車中の会話を録音していたこと、そしてそれを警察に提供したことは自分を守るためだったと、自分の口から説明したい」

 Xさんは取材の最後に、「みゆは悪いことを繰り返しすぎて、麻痺してしまったんだと思う」と静かに話した。

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。

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