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《騒ぎの発端は昨年10月13日の河野太郎デジタル相の記者会見だった。そこで河野は突如、「保険証、24年秋廃止」と言った。》(毎日新聞2023年5月29日「風知草」)
翌日から「政府が健康保険証を2024年秋に廃止、マイナンバーカード一本化へ」と報道された。政府は任意というが事実上の強制と言っていい。その一方でマイナポイントという“アメ”をぶら下げたから人々が殺到した。現場は混乱するに決まってる。となるとこんな疑問が浮かぶ。
『マイナカードなぜトラブル多発 普及急ぎ 対策後回し』(産経新聞6月3日)
《(問題が多発する)背景には、カードの普及を急速に進めるあまりに、十分なトラブル予測と対策を怠った政府の姿勢がある。》
「政府側の対応の問題ではない」と主張
普及を急いだというが、普及しなかった理由を調べてみると「情報流出が怖い」「申請方法が面倒」「カードにメリットを感じない」などが並んでいた(デジタル庁が昨年1~2月に実施したアンケート調査)。きちんと説明していないことが影響しているのだとわかる。
もう一つ目立つのは問題発覚後の河野太郎デジタル大臣の態度だ。直近だと“本人でない家族名義の公金受取口座が多数登録されていた問題”での弁明が話題になった(5日の国会質疑)。
「(家族口座の登録は)誤登録とか、誤ったひもづけではない。登録した本人が意図してやっている」
「本人に(口座の)補正をお願いしていく」