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 マイナンバーカードの使い方をサポートする要員が必要ではないかとする声もある。

「公金受取口座や健康保険証の紐づけ、マイナポイントの付与では、支援窓口が設けられました。設置期限はポイントの付与申込が終わる2023年9月。ポイントは要らないけど、健康保険証が廃止されたら不安なので、マイナンバーカードへの紐づけだけはしておきたいという住民の来庁が増えています。今後は一体化される証明書が増えていくのに、住民1人1人にマニュアルを読んで様々な手続きを行えというのは無理ではないでしょうか。そうでなくても社会は高齢化しているのです。

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 では、市役所の窓口でサポートしろといわれても、今でさえギリギリの人数でやっているのに、パンクしてしまいます。高齢者が頼るのは本庁より身近な支所でしょう。支所はさらに人数が少ないのに加えて、マイナンバーカードの手続きができるパソコンも限られています。本来の手続きに来る住民もいるのですから、支援までは到底無理」と、ある市職員が言う。

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有効期限は10年、更新を迎えるとさらなる混乱が…

 公金受取口座の紐づけミスがあった福島県福島市では、マイナンバーカードの交付を受けた住民の3分の1が支援窓口を訪れた。人々が殺到したのがミスの原因でもあった。

 このような中で現実的な問題として職員達を不安がらせているのは、マイナンバーカードの更新だ。

 カードの有効期限は10年。発行されてから10回目の誕生日(発行時に18歳未満だった人は5回目の誕生日)までしか使えない。交付が始まったのは2016年1月なので、そろそろ成人の更新が始まり、多くの人が手続きに訪れる。政府が2万円分のマイナポイント付与を始めてからは一気に交付が進み、駐車場に入りきれないほどの住民が窓口を訪れた自治体もあったが、「こうした波がエンドレスに続くのです」と指摘する職員もいる。

 ある自治体の住民課の幹部職員は「こうした事務を市区町村で続けていくのは実質的に無理です。現在は補助金で会計年度任用職員(1年間の任期)を雇用することで何とかこなしていますが、政府はいつまでも補助金を出さないでしょう。平日の日中は交付されたカードの受け取りに来られない住民のために行っている休日や夜間の窓口開設も続けていかざるを得ません」と話す。

 マイナンバーカードの交付を受けた人数は、運転免許証を持っている人数を超えた。

「もはや運転免許センターのように、マイナンバーカードセンターを作るべきだ」という声を多数聞いた。

 このような行政組織を新設することに、国民の理解は得られるだろうか。国はそこまで想定して制度設計してきたのだろうか。