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中学校の教師を「これは議論するにも値しない人間だな」

──昭和には、厳しい校則や根性論が普通にありましたよね。

BossB 当時の中学校には「グループノート」という、みんなで回し書きして提出するノートがあったんです。ある日ノートを開くと、先生の赤字で、私の欠点が10ページも書いてあって。そんなの見たら「この先生、メンタルおかしいんだな」と思うじゃないですか。

 

──10ページも生徒の欠点を書く執念は怖いですね。

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BossB 中学生なりに「これは、議論するにも値しない人間だな」と思いましたよ。そんなことが重なって、世の中のいろんなことの意義や価値を考えるようになったんです。

──「学校は何のためにあるのか」というような?

BossB それもあるけど、もっと根源的で、哲学的な問いです。たとえば「私はなぜ生きているんだろう」とか、「命って何だろう」「すべての存在理由とは何か?」みたいな。

 そう思って周りを見ると、私がいてもいなくても、地球は回ってるじゃないですか。生物の命は短く、広大な宇宙に圧倒されるけれど、そんな儚い命を生み出したのは宇宙です。もしかして、私の抱くモヤモヤの答えは宇宙にあるんじゃないかと。それを学ぶためにも、海外に行きたいと思ったんです。

──高校卒業後すぐにニューヨークの工科大に進み、その後はコロンビア大学大学院へ。アメリカに行って解き放たれた?

BossB そうですね。興味の向くまま、いろいろやりました。ニューヨークでは政治活動に関わったり、パンクロックシーンでライブを計画したり、ラジオ番組を持ったこともあったし。

──では、ルックスもますますパンクな方向へ?

BossB 全然。ヘアスタイルは、ひと通りやり切ったら考えるのも嫌になって、黒髪のポニーテールに。そのあと子育て期に入ったら、髪は伸ばしっぱなし、洗うのは週1回という日々が、7年ぐらいありまして。

 

──それは極端ですね。では、今のスタイルになったのは、日本に帰国したあと?

BossB そう。アメリカとヨーロッパに長くいたので、髪が黒とダークブラウンばかりという日本の景色を見慣れないわけですよ。みんな同じに見えるので、私は何か別のスタイルにしたいなと。

 で、ある日美容室に、ジェニファー・ロペスの写真を持っていったんです。仕上がってみたら、我ながら「結構似合うやん!」と。その後はまた考えるのが面倒で、ずっとこれです。