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2020/07/07

中国進出に力を入れていたが……

 近年BTSを筆頭にK-POPのアメリカ進出が止まらない。BLACKPINKやSuper Mなど大手各社がこぞって対米プロモーションに力を入れている。

 K-POPグループの国際化は今に始まったことではない。2010年代前半は中国人メンバーを入れるというのがトレンドであった。当時の中華圏ではドラマから音楽、コスメに至るまで韓流ブームの真っ只中、韓国の芸能事務所もこぞって中国進出に力を入れていた。

 しかし中国人メンバーの相次ぐ脱退、さらには、2016年に韓国がTHAADミサイルの配備決定を公表すると中国側は「限韓令」を発令。中国からの締め出しと、痛手をおった後に目立ってきたのが「日本人メンバーの採用」と「日韓合同プロジェクト」だ。

THAADをめぐるボイコットで逆足が減少した中国のロッテーマート ©AFLO

日本のファンの特徴は「末長く応援してくれること」

“ガラパゴス”と揶揄されようと、未だ日本は世界で第2位の巨大な音楽市場。そして日本のファンの特徴として「一度ファンになると末長く応援してくれる」という傾向がある。その証拠に本国ではすでにチケットパワーのない、下火のアーティストであっても日本公演では席が埋まるという現象も起きる。

 目まぐるしく移り変わる本国の勢力図、雨後の筍のごとく新人たちがデビューする中で日本のファンを抱えておくことは芸能事務所としてもアーティストとしても大きな支えとなるのだ。活動する際に立ちはだかる言語の壁、そして揺らぐ日韓情勢の中でも、日本人メンバーの存在は手堅い架け橋となってくれる。

 そして韓国では特に日本人女性アイドルに対する好感度が高い。男性芸能人がファンを公言したり、日本語訛りの韓国語が「カワイイ」と愛される理由の一つになっている。そして「アニメの登場人物のようだ」と日本の漫画・アニメ人気の影響で応援する人もいるという。

 逆に男性の場合は日本人であることを前面に出すというよりも、バラエティでユーモラスな一面を垣間見せたり、現地のタレントといかに自然な掛け合いができるかなど“順応力”で支持される傾向がある。

2020年以降も続く、韓国経由で世界を狙う日本人スターたち

※写真はイメージ ©iStock.com

 直近の注目株は今年7月にデビュー予定のボーイズグループ「TREASURE」だ。12名のうち4人が日本人で構成されている。BIGBANGやBLACKPINKの後輩であることも期待できる理由のひとつ。

 K-POPというジャンルが世界的な成功を収め、日本人の若者にとっても「目指す場所」になったこと。育成システムやオーディションプログラムが完成されており、そのまま日本でも再現して展開できる兆しがあること。さらに韓国側も日本の若い才能を必要としている現状から、今後も「韓国経由で世界を目指す」日本人スターが続くことが予想される。

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