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大河ドラマや映画で注目の「幕末」は、暗殺、辻斬り、襲撃が日常のバイオレンスな時代だった

司馬遼太郎原作が待望の初コミック化

2021/06/24
 

 いま、幕末動乱期が熱い! 「日本資本主義の父」渋沢栄一が主人公のNHK大河ドラマ「青天を衝け」や、新選組副長・土方歳三の生涯を描いた映画「燃えよ剣」(10月公開)など、幕末から明治維新にかけての時代を背景にした映像作品に注目が集まっています。

「歴史はときに、血を欲した」──この時代について、司馬遼太郎はかつてこう評しました。暗殺、辻斬り、襲撃……尊皇攘夷派の志士たちや、対立する新選組による血なまぐさいテロが日常茶飯事だったのです。

 幕末の暗殺事件をテーマにした司馬遼太郎の歴史小説『幕末』が、このたびコミカライズされました。作画は『墨攻』で知られる時代劇画の第一人者、森秀樹。幕末狂瀾の時代を彩った志士たちの修羅の日々が、緊迫感あふれる漫画でよみがえります──!

第1話 桜田門外の変

 薩摩藩士、有村治左衛門が密命を帯びて、江戸に呼ばれる。治左衛門は自顕流の若き達人だった。

 
 

 使命は赤鬼、大老・井伊直弼を討つこと。「国のため、民のため、斬る!!」

 

 治左衛門は「安政の大獄」で父と兄が獄死した松子と知り合う。

 

 そして、二人の間に淡い恋が……治左衛門は誓う。「無念は、オイが必ずはらし申す!!」

 

 安政7年(1860年)3月3日。襲撃のとき。井伊の護衛65人に対し、同志はわずか18人。

 

 「じきに、この白い雪が、赤く染まる」

 

 奮闘する治左衛門と、武運を陰ながら祈る松子。井伊の乗るカゴまで、「あと一歩!」

 

「桜田門外の変」から、倒幕派と佐幕派が血で血を争う、幕末狂瀾の時代が始まります──。